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世界の日本人ジョーク集(早坂隆)

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 この本は、世界で楽しまれている「日本、日本人をネタにしたジョーク」を収録したもので、そして著者の簡単な解説や各地でのエピソードを添えてまとめた本です。ジョークは欧米発のものが中心ですが、中には中東やアジアで聞いたものも含まれています。

 日本に対する「世界の眼」が反映されたジョークとなっていて、なかなか気軽に楽しめる本です。とてもオススメです!
 以下は、その中で面白かった点です。

・エスニックジョークとは、他の民族集団と一線を画す独自の社会文化的アイデンティティを持つあるひとつの民族集団成員の行動、慣習、性格、その他集団としての特質を笑うユーモアである。そこには、各民族に対するイメージがステレオタイプとして凝縮されている。たとえば次に挙げるような要素が、エスニックジョークでは1つの前提となってくる。
 アメリカ人=独善的、傲慢、自慢好き
 イギリス人=紳士、堅苦しい
 ドイツ人=真面目
 フランス人=好色、グルメ
 イタリア人=情熱的
 ロシア人=酒好き、物がない(旧ソ連時代)
 ユダヤ人=狡猾、金儲けが巧み、議論好き
 日本人=お金持ち
以上のようなものは、日本人にも比較的わかりやすいものであろう。

 しかし中には、以下のように日本人の尺度からするとあまりピンとこないようなものもある。
 ポーランド人=愚か者
 スコットランド人=ケチ、抜け目がない
 ギリシャ人=絶倫、色男

・学びたいのならロンドンへ行け。
食べたいのならパリへ行け。
着たいのならミラノへ行け。
聴きたいのならウィーンへ行け。
踊りたいのならリオデジャネイロへ行け。
稼ぎたいのなら東京へ行け。
死にたいのならバグダッドへ行け。

・幸福論
「人生における最高の生活とは?」
「アメリカで給料をもらい、イギリスの住宅に住み、中国人のコックを雇い、日本人を妻にすることさ」
「では、最低の生活とは?」
「中国で給料をもらい、日本の住宅に住み、イギリス人のコックを雇い、アメリカ人を妻にすることさ」

・世界一のメジャースポーツを挙げるとなれば、やはり間違いなくサッカーであろう。日本で人気のある野球はヨーロッパではマイナースポーツの域を出ず、イチローや野茂の名前もヨーロッパでの知名度はゼロに等しい。逆に、中田英寿や中村俊輔の名前は世界中に知れ渡っている。ルーマニアではマンホールで暮らす子どもたちまでが「ナカタ」を知っていた。また2002年の夏、日韓ワールドカップが終わった直後に訪れたイラクでは、子どもたちが嬉しそうに、「ナカタ、イナモト、ニシザワ!」などと叫びながら私に近寄って来てくれた。控えのFWだった西澤明訓の名前までが挙がることに、どれほどサッカーがインターナショナルなスポーツであり、イラクの子どもたちにとってもそれは同様であったことが窺えたのである。イラク人の多くは同じアジアの代表である日本や韓国を熱心に応援していたという。バグダットの市場では、日本代表のブルーのユニフォームも売られていた。

・ヨーロッパでは特にモータースポーツの人気が高く、オートバイレースの最高峰である「Moto GP クラス」は日本とは比べものにならないくらいのメジャースポーツとして、高い地位を確立している。世界選手権「GP250クラス」の王者に輝くなど、世界のトップに君臨していた日本人ライダー加藤大治郎は、日本では知らない人も多いかもしれないが、ヨーロッパでの知名度は高い。特に若い世代の男性たちからは絶大な支持を集めていた。2003年4月、加藤大治郎はレース中の事故によってその短い命を終えた。多くのファンに愛された加藤の突然の死は、「アイルトン・セナの悲劇に次ぐもの」とも報じられ、ヨーロッパでは大きく報道された。またイタリアのミサノ市では、加藤の死を悼み、「Via Daijiro Kato」と彼の名前を冠したストリートが建設された。

<目次>
まえがき
第1章 ハイテク国家像 -クルマからアイボまで
【最先端技術の国】
 不良品
 青いキリン
  ◎なぜ日本人がこんな所に?
 サウナにて
  ◎モノづくり大国
 何でも溶かす薬
 技術者の違い
  ◎自動車大国
  ◎クルマを直して!
 リアル
 逮捕の理由
  ◎世界に冠たる中小企業
 料金の内訳
 死刑執行
  ◎実像を超えたニッポン像
 最先端技術オリンピック
 駅の構内にて
【模倣と独創】
  ◎模倣文化
 イギリス流マナー
 羊飼いの老人と男
 四段階
  ◎独創性溢れる発明品
 正確な答え
 脳を持ったコンピューター
  ◎世界中の家庭にある日本製の家電
 コンピューター犬
 女性国家論
 大失敗
 失業中のトムの一日
第2章 お金持ちの国 -バブルそして崩壊へ
【裕福な国】
  ◎豊かなお金持ち国家
 画廊にて
 刑務所で何をする?
 レストランにて
 二人集まると
  ◎エスニックジョークに見られる日本人観
 ある計画
 何したい?
 鞄の中身
【バブル時代】
  ◎日本脅威論
 献金
  ◎企業買収への反感
 デモ
 売春宿にて
 メイド・イン・ジャパン
 電球ジョーク その1
 作文
【不況】
  ◎バブル崩壊
 日本の不況
【巨大な官僚機構】
 意見の一致
  ◎日本は社会主義?
【物価が高い】
  ◎世界一高い物価
 強盗
 東京のカジノ
 タクシー
第3章 勤勉な人々 -会社人間・カロウシ
【真面目・勤勉】
 望み
  ◎世界の教育大国
 ロウソクのわけ
  ◎努力を惜しまない人々
 飼育員の対応
  ◎真面目な国民性
  ◎問われる日本人の勤勉さ
【会社人間】
  ◎お堅いビジネスマン
 浮気現場にて
 無人島にて
  ◎移り変わる労働形態
 神様の前で
 ジャパニーズビジネスマン
  ◎長い就労時間
 アリとキリギリス
 赤毛の理由
 それぞれの幸福
 肖像画
 魔法のランプ
 おかしな日本式計算?
第4章 日本人的アイデンティティ -集団行動・笑わないなど
【集団行動】
 早く飛び込め!
  ◎集団主義
  ◎日本はチャウシェスク時代?
 捨てたもの
  ◎カメラを提げて団体旅行
 秘境にて
 電球ジョーク その二
 電球ジョーク その三
 パリのブランド店
【主張が弱い】
 至難の業
  ◎日本人の言語感覚
  ◎日本語の特徴
 抗議
 スープに蠅が入っていたら?
  ◎恥の文化
 鼻の穴
【ずるい】
  ◎日本人は狐?
 病院にて
 面接
【英語が下手】
  ◎アジア最低の英語力
 RとLで大違い その一
 RとLで大違い その二
 RとLで大違い その三
  ◎発音にまつわる笑い話
【時間に正確】
 到着時間
 日本の大学にて
 遅刻の対処法
 上司の反応
  ◎正確なダイヤ
 インドの列車
【笑わない】
  ◎無表情な人々
 ジョークと日本人 その一
 ジョークと日本人 その二
  ◎ドイツで紹介されたある日本のお笑い番組
 ジョークと日本人 その三
  ◎ヨーロッパで人気がある日本の番組
  ◎ハンガリー発ミツコ問題
 完璧な人間
 わかるように・・・・・・
第5章 神秘の国ニッポン -風習・宗教・衣食住など
【遠い神秘の国】
 どちらが遠い?
  ◎異なる文明圏の国
【女性】
 キョウトの夜
 幸福論
  ◎日本女性へのイメージ
  ◎日本女性の薔薇
【食事】
 魚の効能
  ◎世界に広がる日本食
 食文化
 結論
 まずい料理
  ◎捕鯨問題
 鯨の代わり
  ◎日本酒への憧れ
 魔法の湖
【風呂】
  ◎清潔好き
 不潔?
【宗教】
 ミステリー
  ◎日本人の宗教意識
 電球ジョーク その四
 火事の対処
  ◎オウム真理教
【地震】
 酔い?
  ◎地震が多い
【ヤクザ】
 通訳
  ◎ヤクザのイメージ
【人種】
  ◎アジア人蔑視
 レストランにて
第6章 歴史・政治・外交 -アメリカ&中国との関係
【戦争】
 軍隊比較
  ◎日本軍のイメージ
  ◎ルーマニア人の戦争観
 共通点
  ◎イスラムの人々の戦争観
【日米関係】
 3年のあいだに・・・・・・
 右折か左折か
  ◎日本とアメリカ
 信頼できる政党
 アメリカ人と日本人
 日本を怒らせる方法
 おかしな世の中
【日中関係】
 本音
 捕虜
  ◎日本と中国の関係
 付かない切手
第7章 世界で活躍する日本人アスリートたち -スモウからイチローまで
【サッカー】
 秘策
  ◎日韓ワールドカップの強烈な印象
  ◎世界の共通語サッカー
 サッカーが下手な理由
  ◎セルビアで「ナゴヤ」が連発される理由
【野球】
 メジャーリーグの不思議
 ワースト3
  ◎大リーグで活躍する日本人選手たち
  ◎日本人像と一致するプレースタイル
【相撲】
 適性
  ◎日本の国技・相撲
  ◎海外での相撲人気
【空手】
 こんな人もいる
  ◎バルカン半島でも人気の空手
【忍術】
 日本人の嘘
  ◎ベオグラードの忍者教室?
【モータースポーツ】
  ◎圧倒的シェアを誇る日本製バイク
 遺品の行方
  ◎ヨーロッパで愛された加藤大治郎の死
 グローバリズムの定義
第8章 新たなるニッポン像 -世界を席巻する日本のマンガ&アニメ
【マンガ】
 各国のベストセラー
 5人集まると
  ◎世界に進出する日本のマンガ
 グローバリゼーションとは何か
【アニメ】
  ◎ジャパニメーション
  ◎イタリア発日本アニメの祭典
 天国の変化
 電球ジョーク その5
  ◎世界中で愛される「ポケモン」
 あるアメリカ人の憂鬱
  ◎ルーマニアでの日本アニメ
【日本グッズ】
  ◎おもちゃ屋に氾濫する日本語
 あるアメリカの子どもの幸福な休日
  ◎海外で人気の日本の作家
 日中の仲
あとがき

面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)

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<今日の独り言>
 2歳11ヶ月の息子が何かぶつぶつ言いながら歩いています。よく聞いてみると、「傷ついちゃった心はなかなか消えない・・・」と何度も言っていっています・・・^_^;)一体どこでこんな言葉を覚えたのでしょう??

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