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安心して住めるネズミのいない家(谷川 力)

<金曜は本の紹介>

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 この本はネズミの歴史から、その習性、性格、退治方法、ネズミによる被害などについて、分かりやすくよくまとめてある本です。

 特に、ネズミの被害に悩んでいる人には、とても参考になる良書だと思います。

とてもオススメです!!

 また、著者は、イカリ消毒株式会社技術研究所所長でネズミ防除に長年取り組んできたネズミ博士及びネズミ生態研究の第一人者であり、NHK「ご近所の底力」をはじめとしてテレビ番組にも多数出演している方とのことです。

 以下は、この本で面白かった内容です。

・家ネズミとは、その名のとおり人の生活の中に入り込んで、人に寄生して生きていくネズミたちで、主にクマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミの3種をいう。

・人類が農耕を始めた時代に、家ネズミはどのようにして人に寄生していたのか。それは登呂遺跡や山木遺跡の高床式倉庫に見られる「ネズミ返し」が物語っている。現在出土したネズミ返しの大きさを計測すると、横幅30cmと意外と大きいことに驚かされた。同じ大きさでネズミ返しを再現したところ、みごとにクマネズミが登れない道具であることがわかった。すなわちこの時代からすでにクマネズミの食害に悩まされていたと言う証拠であろう。

・明治29(1896)年、我が国に初めてペストが上陸し、明治32年から神戸、大阪、東京を中心として流行地域が広がり、ようやくネズミ駆除の重要性が世の中に理解されるようになった。この時代は、倉庫や船舶では亜ヒ酸ガス、硫化水素、一酸化炭素、青酸ガスなどによる毒ガス薫蒸が行われ、明治38年に黄燐を主成分とする薬剤が使用された。黄燐剤は「猫イラズ」と呼ばれ、今でも殺鼠剤の代名詞として知られている。

・ドブネズミは大きくなると体重も400gほどになる。しかも気性も荒く、人にも攻撃してくる。「窮鼠猫を咬む」とはドブネズミのことである。一方、クマネズミは最大でも体重が200g以下、気性は臆病で人を襲うようなことはない。この2種はふだんは争うことはない。ハツカネズミは体が小さいので、ドブネズミやクマネズミとは勝負にならない。

・ネズミの防除で大切なのは以下のとおり
 ・餌となる食料を徹底的になくす
 ・整理整頓を常に行って清潔を保つ
 ・巣になりそうな場所を与えない
 ・すき間をなくして建物への侵入と移動を阻止する
 ・粘着トラップには餌を置かない
 ・ネズミがすみにく環境を作ることが第一
 ・「環境的防除」を重視したうえで「化学的防除」と「物理的防除」をバランスよく行う
 ・マンションやビルでは、電気ケーブル、ガス・水道の管のまわりをチェックしよう
 ・殺鼠剤は、他に餌があると食べないことを理解しよう

・いわゆる「点検商法」や「おどし商法」などの悪質商法には注意が必要である。「日本ペストコントロール協会」の協会員は資格・教育・知識などを持ち合わせている。厚生労働省の指導の下で活動をしているため、そういう詐欺まがいの業者とは異なっている。本協会に属する会社か、または保健所や区役所などの行政機関がすすめる会社を選んだほうがよい。

・ネズミを食べる国は意外と多い。ヨーロッパ、東南アジア、中南米、アフリカなど多くの国では、ネズミは食用や薬用として重宝されている。また、これらに用いられるネズミの種類は100種類以上あるといわれている。

<目次>
はじめに
第1章 日本にすみついた家ネズミたち
 ネズミとの戦いは弥生時代から
 ネズミの防除史
 ネズミと日本人
 名前の由来
 ネズミの仲間
 種類を見分ける
 ①クマネズミ
 ②ドブネズミ
 ③ハツカネズミ
 クマネズミは暖かいところが好き
 ネズミ被害は冬場に注意
第2章 ネズミの現代-その習性、性格
 増え続ける苦情件数
 都市にはびこるネズミの変遷
 クマネズミの繁栄とその背景
 ビルから飛び出したクマネズミたち
 ネズミ同士がケンカをしたら?
 食物の嗜好性
 ワナに用いる餌
 驚異の立体的方向感覚
 驚異の繁殖力
 繁殖期
 活動時間
 ネズミの五感と第六感
  視覚
  触覚
  聴覚
  味覚
  嗅覚
  第六感
 殺鼠剤と粘着トラップ
 粘着トラップのブーム到来
 断熱性の高い現代の家は要注意
第3章 あなたの家から徹底退治!
 安心して住めない家
 防除に大切な基本的なこと
  ①粘着トラップで捕獲する
  ②室内の侵入口をふさぐ
  ③外側の侵入口をふさぐ
  ④殺鼠剤の使い方
  ⑤忌避剤の使い方
  ⑥巣をなくす
  ①~⑥の効果的併用法!
 整理整頓がなによりも大切
 定期的な検査を繰り返す
 それでもうまく捕獲できない
 カゴトラップの使い方
 はじきワナの使い方
 殺鼠剤を食べてくれない
 近隣に飲食店や食品工場がある
 姿は見えないが、天井で音だけする
 イエダニが発生して困っている
 ネズミが侵入したことがある方
 いかがわしい業者に騙されるな!
 ネズミ防除「プロ」の考え方
 マンション内の防除について
 ビル内の防除について
 ビル内のネズミの侵入口
 ビルにおける殺鼠剤の使い方
 いろいろな忌避機について
 新しい捕獲機器
  J-ライン
  ラットクリン
  ネズミ感知センサー
  ゲートクリン
  ネズミ誘引器
 大規模なネズミの広域防除
第4章 ネズミによる被害
 人に感染する病害
 ペスト
 サルモネラ症
 レプトスピラ症
 鼠咬症
 E型肝炎
 腎症候性出血熱
 広東住血線虫
 イエダニ
 ネズミによる経済的被害
 飲食店での被害
 家庭での被害
 高齢者宅での被害
 食品売り場での被害
 食品工場での被害
 ペットフードの被害
 ネズミによる精神的被害
 ネズミの大移動
第5章 殺鼠剤の効かない「スーパーラット」の誕生
 殺鼠剤とは?
 医薬部外品としての殺鼠剤
 縦割り行政の歪み
 急性毒タイプの殺鼠剤
  ①シリロシド
  ②リン化亜鉛
  ③ノルボルマイド
 慢性毒タイプの殺鼠剤
 殺鼠剤の効かないスーパーラット
 スーパーラットの致死実験
 都市が生んだ小さな怪物
 遺伝する抵抗性因子
 スーパーラットの交配実験
 なぜ殺鼠剤が効かないのか
 日本では仕えない新薬
 スーパーラットに効く殺鼠剤の開発
 減少する殺鼠剤の市場
 殺鼠剤のゆくえ
 抵抗性を持つドブネズミも出現
 不妊剤の開発
第6章 それでもネズミはいなくならない?
 都市の重圧がネズミを増やす
 ネズミだけが一方的に悪いのか?
 ネズミとの共存はありえるか
 ネズミの有効利用
 ネズミでわかる環境汚染物質の影響
 ネズミを食べる
おわりに

面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)

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<今日の独り言>
 3歳4ヶ月の息子は電車に乗った日のお風呂の後は、必ず寝そべっておもちゃの電車を動かしながら、今日のアナウンスを復習します^_^;)さすが電車オタクです^_^;)

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