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とてつもない日本(麻生太郎)

<金曜は本の紹介>

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 この本は、政治家の麻生太郎さんが書いた本です。

 日本の新聞を開けば、やれ格差社会だ、少子化だ、教育崩壊だ・・・・と大騒ぎし、テレビをつければ凄惨な殺人事件ばかりが報じられ、識者と称する人たちが、「日本はなぜこんなにおかしくなったのか」などと語っていますが、麻生さんは決してそうは思わないとのことです。

 むしろ、日本は諸外国と比べても経済的な水準は相当に高いし、国際的なプレゼンスも極めて大きい。日本人が考えている以上に、日本という国は諸外国から期待され評価されているし、実際に大きな底力をもっているとのことです。

 また、祖父で首相を務めた吉田茂は、幼い頃次のように語っていたとのことです。「日本人のエネルギーはとてつもないものだ。日本はこれから必ずよくなる。日本はとてつもない国なのだ」

 この本は、その「とてつもない日本」について書かれた本です。

 日本という国について前向きに考えられる本だと思います。オススメです!!

以下は、この本で面白かった内容です。

・ソートリーダーとは「先駆者」というような意味がある。人より先に難問にぶち当たらざるを得ない星回りにある者のことであるが、アジアにおけるソート・リーダーは日本である。環境や少子高齢化等のソート・リーダーでもある。

・日本経済は長いこと低迷していた。それにつれて日本語に興味を持つ外国人も減っただろうと思うかもしれないが、実はアジア諸国を見渡すと増えている。1990年に98万人だった日本語を学習する子供達の数は2003年に235万人と倍以上になっている。理由はいたって簡単で、1つはテレビから流れてくるアニメの主題歌が日本語だと言うこと。次にテレビゲームだ。ゲームソフトの攻略本は、最初に日本語で出版される。だから今、日本語熱が凄い。日本のポップカルチャーが自然に、子供達の間に日本語に対する関心を生んでいるということになる。

・世界の中で日本はロボットの普及率が最も高い国である。工場で使われている産業用ロボットの数は世界一だ。全世界で稼働している産業用ロボットは約85万台だそうだが、実にその42%が日本にあるという。日本では、なぜこんなにロボットが普及しているのか。なぜ他の先進国をはるかに超えた「ロボット文化」とも言うべきものがあるのか。この背景には、実はマンガの力があったはずだと私は確信しているのである。手塚治虫の代表作の1つが「鉄腕アトム」、藤子・F・不二雄には「ドラえもん」という名作がある。この2つの作品に共通するのは、ロボットが、人間が困ったときに助けてくれるものとして描かれている点である。一方、欧米はもう少しロボットというものに懐疑的だ。何でもチェコ語で「強制労働」を意味する「ロボッタ」がロボットの語源だそうだ。

・我々は普段意識すらしていないけれど、むしろ外国人の方が、日本のとてつもない力を評価するようになってきている。3J、つまり「ジャパニメーション」「Jポップ」「Jファッション」がアメリカのサブカルチャーに取って代わるようなことがもしあれば、どれくらいとてつもないことになるだろうか。たとえば、サッカーのワールドカップで活躍したフランスのジダンやイタリアのトッティのサッカーのきっかけは「キャプテン翼」だ。

・麻生家は代々庄屋を務めていた。明治5年に福岡の目尾御用山で石炭採掘事業を始めたのが、麻生家の近代の出発点だ。曽祖父は石炭王と呼ばれていたが、石炭以外に、鉄道、海運、銀行、電気、病院なども手がけていた。ところが昭和30年代、筑豊の石炭産業はエネルギー革命の影響をもろに受け、以後、人口の減少などを含め壊滅的な打撃を受けた。幸い、家業の方はセメント産業への構造転換が功を奏し、どうにか生き延びることができた。

・当選から6年後、誘致運動開始からは実に12年後の1985年12月26日、九州工業大学情報工学部の創設が大蔵省から正式に認可された。当時、数ある国立大学の中で情報工学を専門に教える学部を持ったところは一つもなかった。それが、筑豊(飯塚市)にできたのだ。2000人の学生が地域経済に与える影響も大きい。あるいは、大学に半永久的に蓄積されていくであろう知的財産を求めて企業や研究所が集まってくる。結果、飯塚市は国からIT特区にも指定され、情報産業都市として発展し、今や40社を上回るベンチャー企業が誕生している。また、世界のトヨタも宮若市や刈田町に進出してきた。

<目次>
はじめに
第1章 アジアの実践的先駆者
 日本は必ずよくなる
 成功も失敗も進んでさらけ出す国
 安定化装置としての役割
 アジアの幸福
第2章 日本の底力
 ニートも、捨てたもんじゃない
 若者のソフトパワー
 日本がロボット大国である理由
 私は劣等生だった
第3章 高齢化を讃える
 若さは至上か
 還暦過ぎたジョン・レノン
 老人の労働力
第4章 「格差感」に騙されてないか
 平等が生み出す不平等
 なんとなく気が晴れないだけ?
 教育は格差より悪平等の問題
第5章 地方は生き返る
 炭鉱からベンチャーへ
 三位一体改革で親離れ
 役人の時代の終焉
 地方の底力の集合体が日本
第6章 外交の見取り図
 外交は難しいか
 中国の台頭を喜ぶ
 北朝鮮が忘れてはならないこと
 靖国は、外交問題ではない
第7章 新たなアジア主義-麻生ドクトリン
 SARSと人間の安全保障
 価値の外交
 民主主義は終わりのないマラソン
 自由と繁栄の弧を広げる
 国造りのお手伝いをする
 中央アジアの「グレート・ゲーム」
 自衛官という外交官
 アジアとのしなやかなネットワーク
おわりに

面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)

<今日の独り言>
 最近できた白金台にあるBOOKOFFへ行ったのですが、カフェが併設とは驚きました。さすが白金ですね。

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