<土曜は株のおはなし>
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
今回は、クボタについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)、ロイター(ホームページ)、MSN(ホームページ)を参考にしました。
1消費者独占力を持っているか?
クボタは、週間ダイヤモンド(2007.9.29)によると、営業利益のうち7割を海外で稼ぎ、海外ではブランド構築と販売力、マーケティング力で優位に立つため、消費者独占力をもっていると考えられます。米国では、ミドル暮らす以上は自宅に広大な敷地を持ち、庭の芝刈り機や園芸用にクボタの小型トラクタや建機を購入し、「小型、高性能、丈夫」という信頼とブランドを築き上げています。欧州では、クボタのミニ建機が、既存の街並みの整備・改修で強みを発揮。また現地に根ざした販売網を構築。タイでは、農機で7割のシェア。農村出身の労働者をターゲットにしたり、銀行口座さえない農民相手にローン販売するノウハウ(与信など)があります。最大の武器は稲作のノウハウ。
2事業内容を理解しているか?
水道用鉄管による近代水道の整備、農業機械による食糧増産と省力化、環境施設による人類と環境の調和。水道用鉄管、農工用エンジン、工作用機械など、人の暮らしと社会に貢献するさまざまな製品を世に送りだしてきました。農業機械・鋳鉄管とも首位。建機・エンジンにも地盤。環境プラントは民需・海外を強化。内燃機器66%、産業インフラ17%、環境エンジニアリング8%、他8【海外】46%(2007.3)
3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
農業機械など今後も陳腐化しない製品・サービスです。
4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
コンロマリットではなさそうです。
5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
1997,3 18.84 251.65 7.5% 6 31.8% 559 29.67
1998,3 15.45 248.78 6.2% 6 38.8% 344 22.27
1999,3 10.72 301.10 3.6% 6 56.0% 337 31.44
2000,3 11.65 318.98 3.7% 6 51.5% 391 33.56
2001,3 6.95 308.54 2.3% 6 86.3% 348 50.07
2002,3 6.78 284.07 2.4% 6 88.5% 344 50.74
2003,3 -5.84 234.45 -2.5% 6 -102.7% 322 -55.14
2004,3 8.72 291.81 3.0% 6 68.8% 442 50.69
2005,3 89.11 369.90 24.1% 8 9.0% 508 5.70
2006,3 62.14 466.71 13.3% 10 16.1% 991 15.95
2007,3 59.01 510.75 11.6% 12 20.3% 1,019 17.27
平均 6.8% 33.1% 22.93
12.1% (EPS成長率)
EPSは、2003.3までは下落傾向ですが、以降は回復成長しているようです。海外売上が寄与しているようです。
6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 -2.3% ←ロイター
2004,3 3.31% ←四季報、ロイター
2005,3 27.04% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 14.90% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 12.08% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 11.0%
7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
4.58
この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに4.58年かかる財務となります。少し負債が多いかもしれません。
8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 1.4 (十億)
1999,3 1.4 (十億)
2000,3 1.4 (十億)
2001,3 1.4 (十億)
2002,3 1.3 (十億)
2003,3 1.3 (十億)
2004,3 1.3 (十億)
2005,3 1.3 (十億)
2006,3 1.3 (十億)
2007,3 1.3 (十億)
平成19年6月25日から平成19年9月27日に2,900,000株 (発行済株式総数の0.2%) 2,433,400,000円自社株買いをしているようで自社株買いに積極的だと思います。
9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
ブランド力があるため、製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っていると思います。
10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
2007年1月ごろに1300円ほどの株価となり、現在800円ほどと下落傾向にあり。
11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \787
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
7.5%
B:予想EPS成長率
12.1%
A+B 19.6% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
予想成長率は、国債利回りを十分上回っています。
12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
7.4%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
1,039
10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\2,622
今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
12.8%
擬似債券と考えた期待収益率は12.8%と順調に増えると予想されます。
13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
12.1%
予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
185
10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\4,238
期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
18.3%
EPS成長率をもとに計算した期待収益率は18.3%とかなり高い値となっています。
<まとめ>
クボタは、消費者独占力を持っていると思われ、また事業内容は分かりやすく、その製品・サービスは20年後も陳腐化しないと考えられ、コングロマリットではないよい会社だと思います。
EPSは2003.3まで下がり続けましたが、それ以降は急上昇し、またBPSも順調に伸びています。ROEもここ3年は高い水準です。
また、自社株買いには積極的のようですし、製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っていると思います。
それからそれぞれの期待収益率は高い値を示していますし、株価は下落傾向にありますので、今はクボタは買いが良いかもしれません。
国内は、国内農家が減少一途で少子化の影響がありますが、今後も海外売上が上がるのであれば、クボタは有望だと思います。
タイは稲作が1020万ヘクタールと日本の6倍、中国は2832万ヘクタール、インドは4400万ヘクタールもあり、今後機械化余地のあるアジア市場がカギだと思います。
2007年9月にタイにトラクター生産の合弁会社を設立し、2009年3月から量産開始するようです。
懸念する点としては、若干負債が多いことですが、有利子負債/税引利益が、4.58年ですので、そんなに多いレベルではないと思います。”
<今日の独り言>
トイザラスで小田急ロマンスカーのおもちゃを買ったのですが、ボタンを押しても動作しません。電池を替えても一緒です。トイザラスへ電話をすると、交換してくれるとのことで、宅配便で壊れていないものを送ってくれ、また着払いで壊れた物を送れば良いとのことです。きちんと対応してくれて良い会社だと思いました。またここでおもちゃを買いたくなりましたね・・・。安いし・・・。
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