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適当論(高田純次)

<金曜は本の紹介>

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 この本は、と1947年東京都生まれのタレント高田純次について書かれた本です。

 発言の「適当さ」「無責任さ」が魅力となり、一般視聴者はもちろん、各界の著名人にもファンの多い高田純次ですが、なぜ人々は高田純次に憧れるのか?どうすれば「適当」でも愛されるのか?など高田純次の発言や半生について書かれた本です。

 第1章では精神科医と高田純次の対談やシゾフレ・メランコテストの結果、第2章ではその精神科医による分析、第3章では高田純次の著書や発言からの考察、第4章では高田純次本人が振り返った過去、将来のこと、我々へのメッセージについて書かれています。

 気楽に楽しく読める本です。高田純次的な生き方も良いと思いますね。とてもオススメな本です!

以下は特に面白かった内容です。

・20代前半、高田純次は自分なりの「十戒」を考えていたという。
(1)理想、目標は持つな
 若いうちにこんなものを持つと、空虚な挫折しか経験できない。
(2)自惚れも自信のうち
 自惚れていても、何かひとつでも成し遂げられれば、それは自信に変わる
(3)とにかくヨイショ
 「なんだこいつは」と思われても、ほめられおだてられれば、大概の人は悪い気はしない。
(4)カネは天下の回りもの
 カネがなくてもくよくよするな。他人に一時預けていると思え。いずれ自分のところに回ってくる。女もそうだ。
(5)バカになれ
 バカと呼ばれれば幸せは目の前。お利口さんは貧乏くじを引く。
(6)タダ飯タダ酒おおいに結構
 カネがないときは背に腹はかえられない。上手におごってもらうべし。出世払い という方法がある(でも、こちらは出世とは無縁なのだから詐欺みたいなもの)。
(7)言い逃れの達人になれ
 嘘も方便。正しい屁理屈を学べ。ただし、説得力が大事。
(8)浮気も本気も愛は愛
(9)無計画を押し通せ

 気分が変われば転職もある。「普通の人」だから、会社にとってそれほどのタマであるわけがない。だったら、一生同じ会社に縛りつけておくこともない。心はいつだってフリースタイルがいい。
(10)5時から男
 仕事をして金をもらうのは当たり前、いかに仕事をしないで金をもらうかがサラリーマンの真骨頂。

・彼自身、「モテたくてモテたくて必死だった時期がある」と語っている。その頃から、女性への接し方を自らの経験の中で学んでいったのだろうと考えられる。そして導き出したであろう女性の攻略法が次のとおりである。
(1)とにかく攻勢にでることである
(2)けっして二枚目になるな
(3)徹底的に奉仕せよ
(4)フランス料理より鍋
(5)裏を返せ
(6)裏切るな、表切りにせよ

・偉そうにしていることが偉いことではないし、部下や年下の人間には逆に嫌われると言い切る。彼が考える「人に嫌われる三原則」がある。
(1)威張っている
(2)説教をする
(3)自分で絶対に金を払わない

・毎日が一番楽しいと思うように生きている。そのためには、まず目の前にあるものに食いついてみることが大事だった。仕事に関して言えば、まあ楽しくやってきた。半面、制約も多いが、毎日スケベ心を持って生きていれば必ずひとつくらい楽しいことが見つかるものだ。それは意識の持ち方なのだ。たとえば、自分の書体を変えてみることもひとつ。いつもサインペンで書いていた手紙を毛筆にしてみるとか、帰り道をずらしてみるとか、恋人のオッパイを左から揉んでいたのを右から揉んでみるとか、意識を変えてみることなのだ。

・とにかくお金はなかったんだ。そしたらある日、部屋のステレオの脇から50万円出てきた。神様はいるんだなと思ったね。いつもは信じないくせに、そのときだけ神様信じたね。そのとき、俺はエアコンと腕時計が欲しかったんだよね。すぐそのお金持って丸井にエアコン買いに行って、中野ブロードウェイで腕時計買って、それでもまだ25万くらい残ってたかな。後は何に使ってやろうかと思ってたんだけど、女房に話したら鬼のように怒られたんだ。「これはお姉さんから借りた生活費だ」って。そのとき思ったね。やっぱり神はいないんだって。それからは一度も信じたことないんだ。

・一番うれしかったことは、あれだな、住宅公団の抽選に当たったことだな。生きてきて一番うれしかった。調布の神代団地。中野の安アパートに住んでて、風呂もなかったから、女房と娘と銭湯に行ってたんだけど、公団の団地だから風呂つきなの。それがうれしかったなあ。実家も調布で近いしね。

・若い人がやった方がいいと思うこと・・・・・、遊びかな。まあ具体的に言うとセックスかな。とにかく、早く自分のやりたいこと見つけて、それに向って進んでいくっていうのがいいと思うんだよね。俺はいまだに見つかってないんだけど。自分探しの旅に出ようかなと思ってるくらい。まあ何でもやればいいし、やってることを天職だって思い込むことも重要だと思うよ。その仕事がだめだったら、また次の仕事を天職だと思い込めばいいんだから。何でも思い込みだって。オレは世界一男前に生まれちゃって幸せだし、うちの女房は世界一きれい、俺の脚は日本一長いし、足の裏はバラの匂いがする。とにかく思い込む。

・俺が思う正しい年の取り方は、10代「勉強」、20代は「遊び」、30代が「仕事」、40代が「まとめ」、50代が「寝て過ごす」しかないな。勉強の時代も、仕事の時代も俺が終わってるから言えるんだけど。まあ、ほんとに今となると10代はもうちょっと勉強しておけばよかったと思うんだ。将来が狭まっちゃう気もするしさ。ただ、やっぱりどれだけ言っても当人たちは分かんないと思うけど。20代は遊びだな。10代を我慢して20代で遊んだらすごいパワーで遊べると思うよ。30代は仕事しないと。もうここで働かないとどうしようもないよ。40代はまとめでしょ、やっぱり。50歳超えればもう、自分探しの旅だよ。後は、60代では世をはかなんで仙人になるしかないし、70代だともう1周しちゃってる感じだから話になんないし。80代で神から与えられた寿命を思って笑いながら過ごすかな。90いったら、3年に1回おちんちん立てばいいでしょ。そのときに若い子でもいてくれたら言うことないよ。まあ、俺は150まで生きる予定だけどね。

<目次>
序文にかえて
第1章 対談 高田純次×和田秀樹
 ◇精神科医と高田純次
 ◇煙草を吸う
 ◇高田純次の憧れ
 ◇憧れの対象としての高田純次
 ◇無趣味での将来の夢
 ◇70にして医師になる
 ◇シゾフレ・メランコ心理テスト
 ◇プラセボ効果の実体験
 ◇質問者 高田純次
 ◇老化と戦う
 ◇ライバルは「島耕作」
 ◇転機を見抜く力
 ■シゾフレ・メランコテスト
第2章 和田秀樹による「発言から見た高田純次」
 ■発言からのアプローチ
 ◇おごってくれる人だけはいい人
 ◇プレゼンの前にバイアグラを飲めば・・・・・
 ◇「名作は盗みから始まる」
 ◇人生はバランスだ
 ◇好きな話は何度でも言う
 ◇毎日生きていくのがやっと
 ◇偏差値40はある
 ◇役作りのためにヒゲを生やす
 ◇世の中に俺より頭のいい人は多い
 ◇嘘を言わない高田純次
 ◇他人のことに興味がない
 ◇クレオパトラと松嶋奈々子
 ◇100メートルを9秒
 ◇上司は部下の・・・・・
 ◇大きいおっぱいと小さいおっぱい
 ◇死ぬまでスケベでいたい
 ■半生を精神科医はどう見るか
 ◇バイト経験
 ◇イヤな顔をしない
 ◇定期入れの1万円は使わない
第3章 高田純次になるために
 ◇高田純次的「十戒」
 ◇高田純次的口説き術
 ◇部下や後輩に慕われる方法
 ◇三番手主義
 ◇高田純次的「三無主義」
 ◇ひとつでも燃えるものを持つ
 ◇毎日ひとつ楽しいことを探す
 ◇実力よりも個性
 ◇「適当」とはバランスである
第4章 高田純次 独白
 ◇必要に迫られないと動かない
 ◇アーティストを目指した青春期
 ◇妻との出会い
 ◇劇団とバイトの日々
 ◇流行り病は若いうちに
 ◇公団住宅の抽選が一番うれしかった
 ◇初めてのテレビ出演
 ◇受験での失敗
 ◇もうひとつの後悔
 ◇海外生活への薄い憧れ
 ◇オファーがあれば潜る
 ◇優先順位
 ◇仕事が楽しくない人へ
 ◇恋愛がうまくいかない人へ
 ◇お金に困っている人へ
 ◇若いうちにやっておくべきこと
 ◇正しい年の取り方と、自分の未来
参考文献

面白かった本まとめ(2007年)
面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)

<今日の独り言>
 4歳の息子の幼稚園の保育公開がありました。ちょっと心配でしたが、息子は元気よくみんなと遊んだりしていてホッとしました。先生に、「他の子をいじめたりしてませんか?」と訊くと「プっ」と鼻で笑われてしまいました。そんなキャラではないようです^_^;)

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