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「新宿駅最後の小さなお店ベルク(井野朋也)」という本はとてもオススメ!

<金曜は本の紹介>

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「新宿駅最後の小さなお店ベルク(井野朋也)」という本は、JR新宿駅東口近くにあるベルク(BERG)という飲食店店主が、その店のコンセプトや商品(コーヒー・パン・ビール・ワイン・純米酒・ソーセージ等)へのこだわり、接客、店内の飾り、歴史、コスト、人材、立ち退き問題などについて書いたものです。

 ベルクは、15坪のお店で毎日平均1500人もの客が訪れ、コーヒーやビール・ワイン・純米酒、パン・ウインナー・カレー等を扱うセルフサービス店です。

 この本ではファーストフードでセルフサービスのこのお店を、チェーン店ではなく個人店として成功させた秘訣について書かれていて、とても興味深く読めました。
 
 とてもオススメな本です!

なお、この本の続編?として、店主の妻で副店長の迫川尚子さんが、「食の職」という本を書いていて、特にベルクの「食」や「メニュー」に関して詳しく書いてありますので、こちらもオススメです。この本も私のブログで今後紹介したいと思います。

以下は、「新宿駅最後の小さなお店ベルク(井野朋也)」という本のポイント等です。

・JR新宿駅東口の改札を出てすぐ左、徒歩15秒のところに私たちのお店ベルクはあります。現在、毎日平均して1500人ほどのお客様が、たった15坪のきゅうくつな店内めがけてコーヒーや生ビールを一杯ひっかけに、ホットドッグやおつまみを楽しみに押しかけます。もともと、私の父が1970年にここで「ベルク」という店名で純喫茶を始めましたが、新宿駅という大ターミナルでのサバイバル競争が次第に激化し、私の代で思い切って低価格高回転のファーストフードに業態変更しました。うちのような無名の個人店がまわりの大手チェーン店と張り合うには、結局、飲食店としてのまっとうなサービス(早い、安い、うまい)を極めるしかありませんでした。

・ベルクでは朝・昼・夜とそれぞれの時間帯の定番セットメニューがありますが、朝でもアルコールやおつまみをお出ししますし、夜でもトーストにコーヒーが召し上がれます。二人できて、一人はチーズにワイン、もう一人はモーニングセットという頼み方ができるのです。このチャンポン感も、メニューのバラエティ感につながっている。

・現在、ベルクは通勤客のみならず、ベルクを目指して新宿で途中下車してくださるお客様も増えました。その証拠に、数年前から土日の売上が平日の売上を上回るようになりました。土日は店を閉じたいくらい暇だったのに。普通、休みの日まで、セルフで食器を運びたくないじゃないですか。それがいまでは、平日の忙しさは相変わらずですが、土日はそれに輪をかけたようなお祭り騒ぎです。便利だから立ち寄るのでなく、その店だからわざわざ行く。店冥利につきるとしかいいようがありません。

・全自動のような本格的なコーヒーマシンは、日本ではまだ技術が追いつかなくて、イタリアやドイツ、スイスといったヨーロッパの製品を使うことになるのですが、どれも日本に輸入するときに、日本向けに改造するそうです。日本人の多くは、コーヒーの原体験がインスタントコーヒーだったせいか、お茶ならともかく、カップの底にコーヒーの粉が残るのをひどく嫌がります。だから、粉が残らないように改造することになります。それが故障の一番の原因になるらしい。

・マシンの部品もほんのわずかずつですが、消耗します。それが味にも微妙に影響します。コーヒーの場合、苦味は比較的出しやすいのですが、甘みを出すのが難しく、その微妙な変化で甘みがまず出なくなります。ほかの店だったら気にならないような変化も、内では深刻に捉えるのですね。メーカー側によれば、うちくらい使用頻度の高い店でも、一年に一回交換すれば充分とされる部品を、交渉の末、三ヶ月に一回交換してもらうことにしました。それで実際、甘みが保たれたのです。

・さまざまな業者さんから、たくさんの商品のサンプルをもらいます。次にきたときに「どうでしたか?」と気軽に聞かれます。正直、ただでは答えたくありません。金くれ、ともいえないので、ちゃんと答えてあげますけれど。全部口にしますよ。ある高級ホテルが仕入れているというテリーヌは、見た目はデザイン的でしたが、あまりに化学的な味で、思わず吐き出しました。大手の商品開発担当者が味を見てくれと持ってきたソーセージは、人間の食べ物ではありませんでした。自然食をうたうケーキ屋のケーキは、粉の味しかしませんでした。試食コンサルタントという肩書きをつけたいくらいですが、本当に職業にしたら、耐えられないかも。

・ワインは毎月白赤2種ずつ、純米酒は日替わりでご用意しています。基本的にグラス売りです。テイスティング感覚で楽しんでいただきたいからです。ワインは世界中から届きます。生産者や年度、クラスによってこんなに違うものもない。そのなかからお手ごろで満足のいくワインを毎月4種類選ぶのは、選び甲斐はありますが、めまいがしそうです。ただワイン選びも、片手間でやれる仕事ではありません。毎月、専門の目利きにお願いして、ある程度しぼってもらったなかから選びます。

・ベルクでは、純米酒もお出ししています。私の趣味ということで始めました。日本酒は、最近ではお手ごろなサイズもありますが、基本的には一升瓶です。しかも純米酒は劣化が早い。いくら副店長の趣味だからといって、売れなければ、場所はとるし、ロスにはなるし、大ひんしゃくものです。でも売れちゃっています。普通、希少価値のある商品は、ある程度高めの値段をつけないと、かえって信用されないところがあります。安酒なんて飲めないよという人も多い。が、ベルクでは、安くてもおいしいというお客さまの信頼があるせいか、手に入りにくい珍しいお酒も、お手ごろ価格でお出ししてそんなにあやしい感じになりません。ちょっともったいないかな、と思うことはありますよ。でも、純米酒は開けたてが一番美味しいし、残ったらなおさらもったいない。

・三ヶ月間断酒した後、最初に口にしたのが、純米酒でした。細胞にしみわたる感じ。純米酒って、作り手の立場からすると、失敗する確立が高い、難しいお酒です。醸造アルコールを使った方が、すっきりと味が整いやすい。でも美味しい純米酒は、本当にお米のお酒という感じで、味のふくらみが違う。そこに私はまいりました。二日酔いにもなりにくいし。

・ベルクのために作ってくれたソーセージは、その後、本場ドイツのコンクール(IFFAコンテスト)で厳しい基準をクリアして、見事金賞に輝くことになります。職人の名は河野仲友氏。本人は、本場より美味しいと自負しています。そのポイントの一つは、塩加減だろうと私はひそかに確信しています。自然食のソーセージは薄味が主流です。私も、薄味というだけでありがたみを感じる人間ですが、実際に口にしてみると、やはり塩加減なんですね。大事なのは。薄ければいいというものではない。ちょうど海水のような。海水より心もちまろやかな。体液に近いといいますか。

・ベルクの食を支える三大職人、コーヒーの久野富雄氏、ソーセージの河野仲友氏、パンの高橋康弘氏、彼らとは製造段階から綿密な打ち合わせをします。お互いの現場も何度か覗き合っています。そのことは、私たちに大きな意識改革をもたらしました。なんといっても、一緒に何かことを起こしてやろうという共犯意識が芽生えました。微妙なことまで話が通じやすくなった。あとスタッフに食材への愛情が芽生えた。

・地ビールは、ずっと気になってはいたものの、ベルクのような大衆店で定番にするには味や価格・管理の点で非常に難しい商品でした。が、ここ数年、品質が飛躍的に向上し、種類も充実してきて、いまでは特別メニューとして、海外の珍しい樽生と入れ替わりでお出しするようにしています。楽しみにされるお客様も増え(ファンの間では、「ゲストビール」と呼ばれています)、ロスが出なくなったのです。といっても、まだまだビールは、なじみのある味が一番求められており、うちでも定番の樽生は、大手のサッポロビールを仕入れています。

・本当の接客とは、その人の不安を取り除いてあげることではないか。心から迎え入れてあげる気持ちが相手に伝わる。たとえ営業上こちらに非がなくても、お客様が嫌な思いをしたとしたら、それは申し訳ないと素直に感じて、その気持ちを表すことが大切なのではないか。店を自分のものだと思ってはいけない。経営者はとかく店の都合を優先させてしまう。でも、店はお客様のものだという意識も必要。店はみんなのもの。自分もその一員。

・もちろん、現場での臨機応変さは、プロとして当然求められる技ですが、秘訣をあえていえば「横綱相撲」のイメージで接客すること。「横綱相撲」とは、どんな相手がどんなふうにかかってきても、がっしり受け止めて差し上げること。それには懐の深さといいますか、心身ともに余裕がないと、擦り減ってしまいます。私の場合、オフの時間をいかに過ごすかが、結構大きい。なるべく自分の家は過ごしやすいように、常に整理を怠らないで、読みたい本がすぐ読め、聞きたい音楽がすぐ聴けるようにしておきます。ゆっくりくつろげる椅子もあった方がいい。うろうろ歩き回れる空間を確保しておきます。家を出れば、知らない街をうろついたり、遠い異国の映画を見たりします。仕事とはまったく別のチャンネル(避難所)をいくつも頭の中に作っておく。それらは私にとって、いつも新鮮な気持ちで余裕をもって仕事に取り組むのに必要なものです。まだどのチャンネルも、不思議と思わぬ形で仕事と結び付きます。チャンネル数が少ないほど煮詰まってきますね。だから、オフって大事なのです。最初から仕事のためと考えると味気ないですが、やっぱり結果的に仕事にも生きてきます。

・ベルクは「自然食」という言葉を極力ひかえています。ただ、自然食レストランを紹介する本の編集者から、「ぜひベルクを」といわれ、一度だけ載せてもらったことがあります。うちはジャンクな商品もあるし、厳密な意味での自然食屋ではない、誤解の種になる、とお断りしたのですが、それでもかまわない、うまく紹介するからと説得されて。想像以上に反響は大きかったですね。混乱(クレーム)もそれほど起こらなかった。そのときはかなり新しいお客様がつきました。自然食はこんなに求められているのか、と実感しました。

・外食産業の世界ではカット野菜なるものが意外と重宝されているのを知って、問い合わせたことがあります。野菜の切り口が妙にきれい過ぎる。少しでも料理する人ならわかるはずですが、野菜は包丁を入れたところから、傷みはじめます。切って詰めているだけなら、こうはいかないだろう。調べていくうちに、薬品に浸しているのがわかりました。当然、うちではカット野菜は却下しました。自分がそんなもの口にしたくないですもん。

・学校という施設にわざわざ足を運ぶことにもし意味があるとすれば、人との出会いだと私は思います。師や友人と呼べる人が一人でも見つかればいい。一緒にいるだけで楽しい、という友達が作れるのは子供時代か、せいぜい学生まででしょう。社会人になってからも遠慮なく話ができるのは、よほど同じ目的意識を持ったもの同士でないと難しい。社会人にとっての学校も、お金がちょっとかkりますが、そういう場である気がします。でも、人とのつながりはどこでどう生きるかわからない。長く連絡が途絶え、あるいは途中で別々の道に進んでも、その先でまたひょうんな結び付きがあったりする。人と人のネットワークも、木樽の中に蓄えられたワインのように、次第に熟成されていくのです。そう考えると、人生はけっして短くない。何が起きるかわかりません。たとえ仕事上の付き合いでも、人との関係である限り、あまり打算的に考えない方がいいですね。立場が違えば、その時点でお互いに譲れることと譲れないことがあります。それだけ、はっきりしておけばいい。それ以上にこの人は利用価値があるかとかないとか、そういうことは考えなくていいのです。

・セルフサービスは、作り置きが主流です。あらかじめ用意しておく。ところが、作り置きすれば、たいてい味が落ちます。フルサービスの店でも、混むのを想定して、あらかじめご飯をよそっているところがあります。じつはある人気店に入ったとき、ご飯の表面が乾いていてわかりました。お客様というのはシビアのものです。だって、やっぱりご飯はしっとりしていて欲しい。ひと手間を惜しみ過ぎではないか。ベルクでは、どんなに混んでも、ご飯はオーダーを受けてからよそいます。そこは譲れません。

・お金を借りる話をちょっとしますと、資金繰りで意外と見落としがちなのが、開店から一年間の運転資金です。大手系列の有名店なら、開店当日からお客様はよどみなく入るでしょう。しかし、無名の店はほぼゼロからのスタートです。お客様がある程度定着し、軌道にのるまでに最低一年と考えた方がいい。お客様が入らないからといって、人手を減らしたり、品数を減らしたりしていると、いつでも信頼が得られず、ますますお客様は遠ざかります。例えば、急にたてこんでオーダーと商品提供がスムーズにいかなかったら、そのときのお客さまのリピートを見込むのは難しくなります。ピーク時というのは、飲食店にとって最大のポイントです。飲食店はそこをいかにさばき、いかに次につなげるかにかかっているといっても過言ではありません。つまり、一年間は食材や人件費を捨てる覚悟で万全の態勢を整えておく必要があるのです。

・呼び込みも、功を奏しました。そこはやはり、待つだけでなく積極的に出ていく。とにかく、その場で利用してもらなくても、店の存在に気づいてもらうのが先決です。ビルのオーナーから嫌味をいわれても、チカチカ点滅するライトを外しませんでしたし、目を引くことは一通りやりました。品は落ちます。そりゃ上品にやれるならやりたいですが、個人店は素手で勝負するしかない。手をぱんぱん叩いたり、声を張り上げたりするうちに、曲線を描くように客数と売上が伸び、一気に目標に近づきました。ロスもぐっと減りました。

・信用とは期待に応えることです。期待以上の感動を。それがサービス業のあるべき姿といわれますが、確かに、一つでも二つでもお客様に感動をあたえられれば理想的です。感動とは、いい意味での驚きです。飲食店の場合、いろいろ演出もありますが、とどめは味でしょう。驚かせる喜びを知ったら、一人前の証拠かもしれません。逆にまずいものを出したら、期待を裏切ることになります。裏切ったという自覚があれば、まだ可能性はありますが、無自覚なままでは身の破滅ですね。店がやっていると思ってわざわざ行ったら、休業だった。食べられると思っていたものが食べられなかった。そういうのも、お客さまの期待への裏切りです。よほどのフォローが必要でしょう。

・店がどれだけ支持されているかのバロメーターになるのは、客数よりも販売個数です。しかも一人当たりの平均販売個数(全体の販売個数/客数)ですね。これがその店の商品力を一番わかりやすく表した数字でもあるのです。ちなみにドトールなどは1.2ぐらいといわれます。マックは3です。マックでは一人平均3個の商品を買っているわけです。それだけドリンクのみの客よりフードも注文する客が多いということです。広告・宣伝によるものとはいえ、やはりマックの商品力は凄まじいものがあるのですね。ちなみにベルクは現在1.5に近づきつつあります。ちょうどドトールとマックの中間ですが、カフェとしてはきわめて高い数字といえます。セルフサービスの店は、フルサービスの店に比べてテイクアウト率も高い。だから店の規模にあまり関係なく売上をのばすことができるのです。開店を高め客数をのばし、さらに商品力を高めて一人当たりの販売個数をのばせば、固定費率はどんどん下がりますし、そのぶんいくらでも利益を出すことができるのです。

・店に活気づけば何でもありだと思っています。いきの良い食材、はきはきしたスタッフの声。それさえあれば店はどうにかなる。声は商売の基本といわれます。ベルクでも、新人の初日の仕事は声出しです。声が出ないと、お客様にやる気がないように見られます。お客さまの方もガッカリですが、不思議なものでそう見られる方もますますやる気がなくなるのです。マイナスオーラの連鎖反応ですね。しょうがなさそうに仕事をするのが、じつは一番疲れるんです。活気は、スタッフが自ら生み出し、お客様にわけてさしあげればいいのです。そうすれば、結局自分に倍になって戻ってくる。それが店を長く続ける秘訣でもあります。

・人が安定しにくく、慢性的な人不足とくれば、明らかに不向きと思われる人でも、その人にとってもいいことではないでしょうが、助っ人としてとりあえず確保します。ところが不思議なもので、そういう人がいつの間にか主要メンバーになっていることがある。人間はある日突然、化けたりするのですね。

・現場のスタッフ全員が目を通す「連絡ノート」が、うちではコミュニケーションの命綱のようになっています。書くとかえってまどろっこしく、書き方を間違えると溝をかえって深めたりします。連絡ノートの使い方にも、細心の注意と熟練を要します。が、店の問題は家族・社員・アルバイトにかかわらずみんなでオープンに話し合いたいですし、一度に全員集まるなんてまず不可能なので、ある程度ノートに頼らざるをえないんですね。商品開発のような本来会議で話し合うような内容も、ノートでよく意見交換します。外に漏れたらマズイ内容が含まれるため、一応門外不出というオキテがあります。アルバイトも研修が終わるまでは、読むことを許されません。要するに、このノートに触れられるのは、ベルクスタッフの特権なのです(実際、お宝情報満載です)。

・今までの普通契約は、店がきちんと家賃をおさめ、営業を続ける意志さえあれば、契約期限が過ぎても契約は自動的に更新されます。大家(ビル側)が一方的に契約を吐きすることはできません。よほど差し迫った理由(ビルの建て壊しとか、テナントの長期家賃滞納)がない限り。法によってそれは定められています。つまり、店の営業権は、自動更新という形で守られているのです。ところが、この自動更新をなくす契約(いわゆる定期契約)が、法的に認められるようになったのです。駅ビルが提示した新しい契約期間は、2年という非常に短いものでした。しかも、それが駅ビルの方針であるという有無をいわせぬ提示でした。それに従えば、二年後、期限が過ぎてから営業を継続するには、再契約という形しかありません。そこで駅ビルがNOといえば、理由は何であれ、おしまいです。2年後に突然店を閉めなければならなくなるかもしれません。

・若いみなさんに申し上げたいのは、あきらめないで欲しいということです。抜け道は必ずありますから。そのときに武器になるのは次の4つです。
 1.未経験であること。要するに、気持ちをまっさらにするということですね。へたにこの世界に染まって、固定観念やしきたりにとらわれると、思い切ったことができなくなります。
 2.同志。漫才でいえば相方みたいな存在ですね。一人のほうが気が楽かもしれませんが、一人では壁にぶつかったときにのりこえるのが困難です。
 3.助言者。友人や知人のみならず、プロのアドバイザー、あるいはこれからの時代は、少しでも有利な条件で事業を展開するために、気軽に相談できる弁護士なども見つけておくべきでしょう。とにかく、耳をふさぎたくなるような厳しい意見こそ、大事にしなければなりません。
 4.多額の借金。これは半分冗談ですが(借金はないにこしたことはない)、宝くじで大金を当てて事業を始めても、必ず失敗するといわれますよね。借金したり、家族や友人をまきこんだり、自分たちが夢中になれるプランを周到にねったりして、どんどん後に引けなくなることです。

<目次>
まえがき 日本一の立地にあるインディペンデントな飲食店
1章 どこにもないファーストフードのお店はこうしてできた
 お店の魅力をどのように出していくのか?
 自分たちが毎日食べられるもの~ベルクの商品開発
 優秀な職人たちはお金では動かない
 お店の雰囲気を作るのはインテリアではなく接客
2章 大手チェーンにできないことに価値がある
 非行率な食材と真剣に向き合う
 ドイツ+フランス+イギリスのカフェ文化=新宿ベルク
 壁を使って写真展をやろう!
 店作りの楽しさを味わないのはもったいない
3章 本当は飲食店なんてやりたくなかった ~ベルク誕生ストーリー
 店長の新宿放浪時代~自分探しよりも場だ!
 家族でお店を経営するということ
 新宿をさまよい、新宿にたどり着く
4章 なぜベルクをはじめたのか?
 この壁を自由に使いたい!
 純喫茶からの大改造
 ビジネス=ライフワークと考えてみよう
 女性が昼間からひとりでビールを飲んでいても違和感のない店にしたい
 「大衆娯楽接客業」とは何ぞや?
5章 個人店が生き残るには?
 息の長い商売をしたい
 簿利のインパクトで多売を可能にする経営
 不器用なスタッフほど熟成していく
 立ち退き問題と定期契約
 個人店の時代がやってくる
解説 個人店に必要なフィロソフィ 押野見喜八郎(外食業コンサルタント)
あとがき 本当の意味での隠れ家

面白かった本まとめ(2011年上半期)

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