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日本科学未来館の「THE世界一展」はとてもオススメ!

<月曜はお勧めなおはなし>

 何度も訪れこのブログでも紹介している日本科学未来館ですが、日本科学未来館1Fで企画展として「THE世界一展~極める日本!モノづくり~」(2013年12月7日(土)~2014年5月6日(火))が開催されていましたので行ってきました!

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↑世界一展の入口

 この「THE世界一展」は、日本で生まれたオンリーワン、ナンバーワンの技術を古代から現在までダイナミックに200展以上総覧し、日本の技術文化を学び、未来へつなげる場となります。

 1300年以上も受け継がれる伊勢神宮の式年遷宮からたたら製鉄、美しさや美味しさを追求したこだわりの製品、自動車や情報分野における精密技術や極小部品、交通・建築・宇宙開発などバラエティに富んでいてとても驚きましたね。

 日本の素晴らしい技術や文化を目の当たりにして、改めて日本の将来に明るく希望を見出しました。

 また、この世界一の数々を見る際には以下の3つの心得と5つの手がかりを考えると良いようで、確かにその通りだと思いますしそのように考えると楽しいですね。

<心得>
・いろいろな角度からじっくり見るべし
・つくった人のことを想像するとともに、どうやってつくるかを考えてみるべし
・自分が使うところを想像するとともに、みんながどう使うかを考えてみるべし

<手がかり>
・技の伝承
・自然との共生
・こだわり
・もったいない
・おもてなし

 なお、後で科学コミュニケータの方と少し話をしたのですが、この200以上の展示に共通するものは、日本古来からの「和をもって尊ぶべし」の思いとのことです。
欧米の主従の考えではないというのがポイントのようです。
その視点で展示物を見るのも面白いかと思います。

大まかな会場地図は以下の写真の通りです。

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↑会場地図

 入場料は大人は常設展600円と併せて1000円なので実質この企画展は400円となります。
年間パスポートを持っているので、差額の400円を支払いました。
18歳以下は常設展200円と併せて300円なので、実質この企画展は100円となります。
年間パスポートを持っていれば差額の100円の支払いとなります。

 まずこの「THE世界一展」入口の近くには、日系企業の主要先端製品・部材の売上高と世界シェア(2011年)がありました。
 日本の特徴としては、世界市場規模の大きな分野では日系企業の世界シェアは50%以下ですが、1兆円前後の小さな分野では「ハイブリッド車」や「デジタルスチルカメラ」など、世界シェア80%以上を占めるものが多くあり、分野によっては100%になるようです。
 これらがオンリーワンとして世界に誇れるものですね。

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↑日系企業の主要先端製品・部材の売上高と世界シェア(2011年)

 これから「THE世界一展」の展示内容について紹介しますが、展示が200以上とかなりあり、しかもどれも面白いので、じっくり見ていると結構時間がかかってしまいましたね^_^;)

 特にスゴいなぁと思ったのが以下の9点で、これらについて写真を交えて紹介したいと思います。
(1)たたら製鉄
(2)味覚センサ(世界初!味の数値化)
(3)自動イカ釣り機(世界初!はまで式全自動イカ釣り機)
(4)有機EL照明(世界初!HANGER)
(5)N夜光・ルミノーバ(世界初!放射性物質を使わない畜光材)
(6)天女の羽衣(世界一!薄くて軽い)
(7)液晶ディスプレイ用偏光板(世界一!大型・薄型軽量化)
(8)インスリン用注射針(世界一細い!)
(9)サイバーセキュリティ技術(カッコよすぎる!)

(1)たたら製鉄

 「たたら製鉄」とは、日本古来から鉄をつくる技術で、森から得られる砂鉄・木炭・粘土・風と自然の素材だけを使います。
しかも、鉄の純度99.9%以上と現代の技術でも難しい高品質を保っていて、日本刀のような最高の刃物や茶壷、生活の道具にいたるまでモノ作りの文化を育み、産業を発展させ、人々の生活を豊かにしてきました。
 森は日本の湿潤な気候のおかげで約30年という短期間でよみがえり、その森から得られる素材のみを使うシステムにより、「たたら製鉄」は日本における「自然と生きる」モノづくりの伝統であり、シンボルともいえる存在とのことです。
 展示されていた日本刀の刃はとても素晴らしかったですね。
これが砂鉄など森の素材だけでできるとは不思議ですし、このたたら製鉄の技術が文化や産業を発展させたとは考えさせられます。
森との共生などは必要なのでしょう。

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↑日本刀

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↑太刀の説明

(2)味覚センサ(世界初!味の数値化)
 美味しいものを論理的に開発するには、塩味・苦み・甘み・酸味・うま味・渋味・コクといった人それぞれが感じる味覚を客観的に数値化する必要がありますが、ついに九州大学では、その味の数値化に成功したとのことです!
 今では美味しいものを作る食品メーカーや薬の苦みに対処する薬品メーカーなどに300代以上が活躍しているとのことです。
 ぜひ美味しいもの作りや、苦みのない薬開発などに活かして欲しいですね!

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↑味覚センサ

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↑味覚センサを使った比較

(3)自動イカ釣り機(世界初!はまで式全自動イカ釣り機)

 個人的には中学生の頃、イカ釣り漁船がたくさんある島に住んでいて、そのイカ釣り漁船に何度も乗ったことがあるので、この全自動イカ釣り機には興味を持ちましたね。
 東和電機製作所では、「シャクリ」という漁師の熟練技術を数値化して自動制御することに世界で初めて成功し、世界30カ国に輸出され、漁獲高も50%アップしているとはスゴいと思いました!

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↑自動イカ釣り機

(4)有機EL照明(世界初!HANGER)

 LEDに続く次世代照明として注目されているのが「有機EL」で、薄くて軽い、光が紫外線を含まず均一でムラなく柔らかい、省エネ・長寿命という優れた特長を持っています。
 特に、薄い面で明るいというのは素晴らしいと思いましたね!
Lumiotec株式会社では、2011年から世界で初めて照明用有機EL派根雨の量産販売を行っているとのことです。
近い将来たくさん売れそうです。

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↑有機EL照明

(5)N夜光・ルミノーバ(世界初!放射性物質を使わない畜光材)

 畜光材とは、太陽や蛍光との光を蓄え、暗闇で光を放出するものですが、従来の放射性物質を使わず10倍の明るさを株式会社ネモト・ルミマテリアルでは実現したというのは素晴らしいですね。
世界シェアでは8割を超え、腕時計用では独占とのことです。

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↑N夜光・ルミノーバ(蛍光灯で畜光)

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↑N夜光・ルミノーバ(暗闇で発光)

 
(6)天女の羽衣(世界一!薄くて軽い)

 「天女の羽衣」とは、太さが髪の毛の約5分の1という超極細糸で織りあげた世界一薄く軽い生地でつくられたもので、天池合繊株式会社が開発したとのことです。
 重さは1平方mで約5gという驚異的な軽さで、その光沢感と透明感はまさしく天女の羽衣で素晴らしいですね!
 光沢感と透明感が素晴らしく、思わず見とれてしまいました!
美しい!!
 パリ・オペラ座の舞台衣装や世界的有名ファッションブランドの高級素材として使用されているとのことです。
 これは女性は欲しいでしょ~!!

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↑天女の羽衣

(7)液晶ディスプレイ用偏光板(世界一!大型・薄型軽量化)

 偏光板とは、光をコントロールして液晶画面を鮮明にするもので、テレビやスマートフォン、タブレットPCなど世界中で使用されているものです。
 日東電工株式会社が薄型軽量化だけでなく100インチ以上の大画面で世界一のものを作っているとのことです。
偏光板を通さないとただ白く画面が見えるのですが、以下の写真のように偏光板を通すと、画像がとても綺麗に見えるとは驚きました!
偏光板はすごい!
これは素直に驚きましたね!

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↑偏光板を通して見る

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↑偏光板を通して見る


(8)インスリン用注射針(世界一細い!)

 インスリンを自分で常時注射する糖尿病患者の負担を少しでも減らしたいというテルモの技術者の想いと岡野工業の挑戦が実現した注射針で、針先の直径は0.18mmで、先端になるほど細くすることで、液体が流れやすい工夫をしているとのことです。
 実際にその細さを目の当たりにして、スゴいと思いましたね!
小さい!!
 注射の痛みが和らげるというのは、自分も注射の痛みが嫌だし、身の回りに糖尿病の方もいるだけに、とても素晴らしいですね!

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↑インスリン用注射針

(9)サイバーセキュリティ技術(カッコよすぎる!)
 情報通信研究機構が開発した「DAEDALUS」は、「nicter」の大規模観測網を活用した「対サイバー攻撃アラートシステム」で、これを使えばネットワークなどが攻撃されている様子をリアルタイムに可視化できるというものです。
電子情報を視覚化したSFのようなビジュアルが世界で反響を呼び、Youtubeでの再生回数がかなりの数となっているようです。
その映像を見たのですが、確かにSF映画を見ているようにうまく可視化されていて驚きましたね!

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↑DAEDALUS

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