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ブックオフコーポレーションのバフェット流投資判断

<土曜は株のおはなし>
 
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 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。

 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。

 今回は、ブックオフコーポレーションについて具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。

 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。

1消費者独占力を持っているか?
 中古本販売で業界トップで、私も本を売るならブックオフで、消費者独占力はあると思います。

2事業内容を理解しているか?
 中古本販売で業界トップで直営とFC展開し、衣料・雑貨などリユース事業も拡大、海外も積極出店しているとのことです。ブックオフ81%、キッズ・婦人服8%、ビデオレンタル3%、他8%です。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
 中古販売は20年後も陳腐化しないと考えられます。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
 本以外の中古販売も拡大していますが、直接の関係を持たないコングロマリットではないと思います。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
     EPS BPS   ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2003,3 66.92  401.77    16.7%       7   10.5% 0.00
2004,3 120.12  599.65    20.0%       8   6.7% 0.00
2005,3 84.10  402.89    20.9%       8    9.5%    1,994   23.71
2006,3 86.42  485.60    17.8%      10    11.6%   2,925   33.85
2007,3 104.99  571.38    18.4%      12    11.4%   2,235   21.29
平均     18.7%            9.9%             26.28
11.9% (EPS成長率)

EPSは各年でバラツキはありますが、順調に成長していると思います。

6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 18.1% ←ロイター
2004,3 22.1% ←ロイター
2005,3 23.38% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 19.29% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 19.76% ←四季報、YAHOO、ロイター
平均ROE 20.5%

ROEは、平均約20%と安定的に高くなっています。

7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
4.45
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに4.45年かかる財務となります。少し負債が多いかもしれません。

8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり 2002,3 17.4 (百万)
2003,3 14.8 (百万)
2004,3 16.7 (百万)
2005,3 17.8 (百万)
2006,3 18.1 (百万)
2007,3 18.3 (百万)
H19.12~H20.3に750百万円を上限に自社株買いをするなど自社株買いに積極的だとは思います。

9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?

 基本的に古本の場合は、定価の1割で仕入れて定価の5割で売るという商売なので、製品価格の上昇はインフレ率とはほぼ無関係もしくはインフレ率並みだと思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
 株価は、2004年12月及び2006年2月に不適切な売上計上が発覚するなど一時的な経営問題のためと平成20年3月期中間・通期下方修正発表のため、現在下落しています。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \748
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
14.0%
B:予想EPS成長率
11.9%
A+B 26.0% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
 株式の益利回り及びEPS成長率が高いため、長期投資の期待収益率は26.0%とかなり高くなっています。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
18.5%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
3,117

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\16,813

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1 36.5%

 擬似債券と考えた期待収益率は36.5%とかなり高い値となっています。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
11.9%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
323.69

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\8,507

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
27.5%

 EPS成長率をもとに計算した期待収益率は27.5%とかなり高い値となっています。

<まとめ>
 ブックオフコーポレーションは、消費者独占力があり、事業内容は中古本販売などで分かりやすく、20年後も陳腐化しないサービスと考えられ、コングロマリットではありません。
 また、EPSは安定成長し、ROEは約20%と安定的に高く、財務基盤もほぼ磐石で、自社株買いも行い、各期待収益率もかなり高い値となっています。
 それから、現在不適切な売上計上が発覚し、下方修正発表もあったことから、株価が暴落しておりますが、不適切な売上計上は微々たる額で、また、1割で仕入れて5割で売るという利益率の高いビジネスモデルのため一時的な株価下落と考えられ、バフェット的には今が一番の買い時と考えられます!
 また、人口が減り始めた日本だけではなく、海外にも積極出店しているというのは、期待が持てると思われます。
 バフェット流銘柄選択術に合致する数少ない企業だと思います!!超オススメかと思います!

株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
 3歳8ヶ月の息子は、電話ボックスでバスごっこをするのが大好きです。なぜだか停まるバス停は電車が停まる駅ですが^_^;)、一度乗るとなかなか降ろしてくれないのが玉に瑕です^_^;)

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