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日本マクドナルドホールディングスのバフェット流投資判断

<土曜は株のおはなし>
 
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 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
 私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
 今回は、日本マクドナルドホールディングスhttp://www.mcdonalds.co.jp/について具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
 データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)ロイター(ホームページ)MSN(ホームページ)を参考にしました。

1消費者独占力を持っているか?
 マクドナルドは、アメリカでは消費者独占力を持っているようですが、日本マクドナルドでは、モスバーガーやロッテリアなどあり価格競争しているため、消費者独占力は持っていないと思われます。

2事業内容を理解しているか?
ハンバーガー等の販売で有名。

3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
日本でもハンバーガー等の販売は今後陳腐化しないと考えられます。

4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
ハンバーガーに特化していてコングロマリットではないと思われます。

5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
      EPS BPS   ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2002,12 -17.57 1,134.69    -1.5%      30   -170.7%  1,860      -105.86
2003,12 -53.57 1,060.60    -5.1%      30    -56.0%  2,040      -38.08
2004,12 27.68  1,054.26    2.6%       30   108.4%  2,205       79.66
2005,12 0.46  1,022.15     0.0%       30   6521.7%  1,908      4147.83
2006,12 11.65  978.25     1.2%       30   257.5%   1,984      170.30
平均           -0.5%           1332.2%            850.77
-35.1% (EPS成長率)(2004.3~2007.3)

6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2004,12 2.62% ←四季報、YAHOO
2005,12 0.04% ←四季報、YAHOO
2006,12 1.16% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 1.3%

7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
2.26
 この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに2.26年かかる財務となります。負債は少ないと思います。

8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1999,12 24 (百万)
2000,12 121 (百万)
2001,12 133 (百万)
2002,12 133 (百万)
2003,12 133 (百万)
2004,12 133 (百万)
2005,12 133 (百万)
2006,12 133.0 (百万)
自社株買いは積極的ではないようです。

9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
100円マックなど製品価格の上昇はインフレ率を下回っていると思います。

10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
ほぼ2年間は株価にあまり変化はないようです。

11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
H19.12.7の株価 \1,909
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
0.6%
B:予想EPS成長率
-35.1%
A+B -34.5% :長期投資の期待収益率

国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%

長期投資の期待収益率はマイナスとなっていてよくありません。

12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
-15.7%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
178

10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\1,923

今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
0.1%
擬似債券と考えた期待収益率は0.1%となっていてよくありません。

13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-35.1%

予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
0

10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\131

期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-23.5%
EPS成長率をもとにした期待収益率は-23.5%とかなり悪いです。

<まとめ>
 日本マクドナルドホールディングスについては、事業内容はハンバーガー等の販売で分かりやすく、20年後も陳腐化しないと考えられ、コングロマリットではない点は良いと思います。

 また有利子負債/税引き利益は2.26と負債は少ないようです。

 懸念する点としては、日本では消費者独占力は持っていないと考えられ、ハンバーガーは価格競争となっていることから、EPS成長率はマイナスで、ROEは低くなっています。

 自社株買いには積極的ではないし、製品価格はインフレ率を下回っていると考えられ、期待収益率も悪く、株式を買うことはお勧めできないかと思います。

株のお話しまとめ(2006年)

<今日の独り言>
 目標設定は、「~しなければならない」というのは避けた方が良いようです。そういう目標は失敗しがちとのことです。目標設定はできるだけ細分化して、そして楽しく、また達成したときにごほうびを得られるようにするのがコツのようです。

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