<土曜は株のおはなし>
ACEV(Accrual Component of Earnings Volatility)は過去5年間の企業の利益の変動と、キャッシュフロー(CF)の変動の差です。
この差が小さい企業は業績の信頼性が高いといえます。
そもそも利益の変動が小さい企業は利益の予想が行いやすいものです。
一株当たり利益のブレも小さくなるのでPERの確信度合いも高くなります。
ところが、足元では米サブプライム問題の波及から資本市場で流動性が収縮しており、資金繰りの悪化で利益が黒字でも破綻する企業もあります。
そうなると、利益の変動ではなく、実際に企業が営業活動で獲得したCFに注目する必要があります。
そのため、ACEVは利益やCFの変動を互いに比べ、いずれかが大きぎる企業を危険と見ます。
たとえば、CFの変動が利益の変動と比べて大き過ぎる企業は、お金の回収が安定しないため、利益も不透明です。
反対に、利益の変動がCFの変動と比べて大き過ぎる企業も、会計の仕組みをうまく使った利益操作をしている可能性があるため注意が必要です。
以下は、2008年8月末時点で、東証一部(銀行、証券、保険、その他金融を除く)で時価総額500億円以上のものから、ACEV、PERが共によいグループを、PERの低い順にランキングしたものです。
株式投資の参考になればと思います。週間ダイヤモンド(2008.10.4)p25から引用しました。
順位 証券コード 銘柄名 PER
1 4680 ラウンドワン 5.87倍
2 8053 住友商 6.72倍
3 9101 郵船 7.31倍
4 5186 ニッタ 7.72倍
5 6995 東海理 7.97倍
6 7202 いすゞ 8.50倍
7 5991 ニッパツ 8.80倍
8 7272 ヤマハ発 8.82倍
9 8015 豊田通商 8.90倍
10 5711 三菱マ 9.16倍
11 7241 フタバ 9.42倍
12 2664 カワチ薬品 9.52倍
13 6383 ダイフク 9.65倍
14 5214 日電硝 9.73倍
15 6737 ナナオ 9.86倍
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株のお話しまとめ(2007年)
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<今日の独り言>
知人の新築の家へ遊びに行きました。天井がかなり高く、また収納もたくさんあって、うらやましい限りです。見せつけられると、家がほしくなりますねぇ。
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