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奇跡の人材育成法(永守重信)

<金曜は本の紹介>

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 この本は、日本電産社長の永守重信さんが書いたほんです。以前に「情熱・熱意・執念の経営」「人を動かす人になれ!」も紹介しましたが、この本もかなり胸を打たれるものがあり、とても勉強にもなる本です。とてもオススメです。

 特に、メシを食うのが早いのは仕事もでき実は胃腸が丈夫なことから健康でもあること、女子の場合は生まれ育った環境から受けた影響を変えることはできないことから、つまり親が娘に対して、しつけらしいしつけもせず、何をしようが文句一ついわなかったり、甘やかすだけ甘やかした、というお嬢さんは、まず団体生活不適格者と考えたらよいというのは、よく理解できました。

 以下は、特に感銘を受けた点などです。

・おどろいたことに、早飯試験の順位と会社に入ってからの仕事の成績を対比させてみると、これも奇妙に一致する。早飯の人間は仕事も早い。メシを食うのが早いということは、健康な証拠である。つまり胃腸が丈夫であるということだ。これはしばらくたってから気づいたことであるが、早飯試験で入ってきた連中は、ほとんど病気をしないし、会社も休まない。これは、大声試験とも一脈通じる者がある。

・単に試験だから仕方なしにやっている人間や気の回らない者の掃除は、便器の裏側を見ればすぐにわかる。見える所はきれいにしてあっても、見えない所はほったらかしである。しかし、ほんとうにきれいにしようとする者は、裏側もきちんと掃除が行き届いている。まさに裏表がないというのはこのことだ。

・「私の過去何千件かの会社を指導してきた経験からいうと、社員の出勤時間の遅い会社は、いくら一生懸命に指導をしてもよくならない。たとえば不良品や在庫が多いという問題をかかえていても、それすら治すことができません」ということだった。私は、さっそくデータをとってみた。実際にある期間、調べてみると、出勤の遅い人間は大体において仕事の成績も悪い。

・倒産した会社に長く勤めていたような人物は、一生アウトである。なぜなら、そうした社風に知らず知らずのうちに蝕まれてしまっているからだ。むしろ、中途入社に積極的に人材を求めようとするなら、一時急成長をとげ、事業拡張や設備投資に失敗して、一瞬にしてつぶれて失業してしまった人物を選ぶのが、私の体験からいってもベターである。なぜなら、企業の最もよい状態と最悪の場合を経験しているため、もしも次の会社が倒産したら、再度冷たい風に当たらなければならない。だから二度と会社をつぶしてはいけないという気持ちにもなってくる。

・わが社では、「去ってほしい社員の条件」を以下のように明文化している。
 1、知恵の出ない社員
 2、いわれなければできない社員
 3、すぐ他人の力にたよる社員
 4、すぐ責任転嫁をする社員
 5、やる気旺盛でない社員
 6、すぐ不平不満をいう社員
 7、よく休みよく遅れる社員

 ・私の過去の経験から、いくら叱っても無駄、すなわち教育しても無駄な人間とは以下の通りである。
 1、言い訳ばかりして、叱っているほんとうの意味を理解しようとしない人間
 2、叱られても反発心をもたず平気でいられる人間
 3、他人が叱られていることに無関心な人間
 4、他人を叱ることのできない人間
 5、プライベートな部分で一切口をとざす人間

・不良品が出るというのは、ゴミがつく、外観が汚い、測定が誤っている、など理由はさまざまであるが、これを細かく分析していくと、結局は掃除というところに行きつく。整理整頓ができていない、工具の置き場所が違っていた、ワッシャーのはめまちがいなど、9割以上掃除の不徹底で起こっている。机の上がちらかっている人間は、仕事のミスも多いし、掃除が十分にできていない工場から不良品がでることが多い。技術も同じだ。

・トラブルの起こる職場は、たいがい汚れていることが多い。もう一つは、花や生き物に水をやらないでいることも多い。生き物に水をやることに気づかない人間が、いい製品をつくっているとは私にはとうてい思えない。また花に水をやらない人間に部下は掌握できない。すべてがここにつながってくる。だから、掃除がきちんとできる人間は部下の気持ちもわかるし、得意先の気持ちもわかってくる。

<目次>
はじめに
まえがき(文庫版刊行時のもの)
序章 企業の発展は人間教育がすべてである
 私の歩む道は私がつくる
 他人のやらないことをやる
 社員の”やる気”をそぐのは何か
 捨て身の人材教育法
 私に従った三人のサムライたち
 辞める人間、辞めない人間
 叱って育てるのはまず幹部から
第一章 「一番以外はビリだ!」という発想
 永守式人材育成法の原点
 鶏口となるも牛後となるなかれ
 段階的に自信をつけろ
 塾経営に明け暮れた高校時代
 電気技術の習得に没頭
 上司がアホに見えて仕方がない
 鼻つまみもんで開き直る
 27歳で取締役事業本部長に
 ついに悲願の「社長」に
 自信過剰の塊
第二章 歴史・信用・のれんを打ち破れ!
 「経営三原則」の作成
 みんなの笑っている顔が浮かんでくる
 私を奮い立たせた三人の恩人
 闘争心・自立心・反発心
 難関は日本社会のメカニズム
 日本がダメなら海外へ
 初めての大量注文
 ”ヒト・モノ・カネ”でまたも窮地に
 時間だけは平等だ
 昼めしは10時のおやつと思え
第三章 奇想天外!新卒社員の採用法
 成績をみての採用をやめる
 声の大きい人間は仕事ができる
 「早飯試験」奮戦記
 「早飯試験」の大きなメリット
 「便所掃除試験」の意味するもの
 先んずれば人を制す
 金の卵を留年組の中から探せ
 中途採用社員の選択基準
第四章 三流を一流にする全マニュアル
 社内に企業秘密以外の秘密なし
 叱られる社員は一人前
 若い社員の叱り方
 人材教育には4つのステップがある
 叱り方の実戦例①▽ある技術部長の場合
 叱り方の実践例②▽ある営業マンの場合
 叱り方の実践例③▽ある総務担当者の場合
 叱り方の実践例④▽ある海外駐在員の場合
第5章 叱った代償は必ず払う
 年に3回部下を褒めちぎる
 ボーナスに加算するハチャメチャな賞金
 海外駐在員への心くばり
 それでも去っていく社員
 人間には分相応というものがある
 倒産会社社員の講演会
 追跡調査はトップの責任
第6章 女子社員教育ほど難しいものはない
 マンツーマンで褒めちぎる
 家庭のしつけがすべて
 社内結婚をしたくないような職場はダメ
 女子社員には将来感謝される教育を
第7章 こうすれば必ず戦力がアップする
 職業観を確率させよ
 仕事と家庭はどちらが大切か
 けじめをつけることの必要性
 功労者を褒めちぎってはいけない
 裏方の人間は褒めて使え
 教育しても無駄な人間のチェック法
 トラブルの起こる職場の見分け方
 午後7時前の電話はまかりならぬ
 叱る場所は演出せよ
 幹部との間にある最後の一線
 会社はドラマだ
あとがき(単行本刊行時のもの)

面白かった本まとめ(2007年)
面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)

<今日の独り言>
何と、ナイキのスニーカーのエアー部分が突然取れてしまいました^_^;)10年近く快適に使っていましたので、まあ寿命で仕方ありませんね^_^;) 長い間どうもありがとう!

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    • べー

    この本はすごい 一気に読みました
    この本はすごい 一気に読みました
    こんな 企業経営もあったんだと
    厳しくしかって 向き合う

    毎週金曜日のこのコーナーを楽しみに待っています ここで紹介された本の8割は
    購入しています
    私のライフワークです これからも 素敵な本の紹介をお願いします
    有難うございました

  1. べーさん、温かいコメントありがとうございます!
    べーさん、温かいコメントありがとうございます!

    とても励みになります。これからもたくさん本を読み、厳選して素敵な本を紹介していきたいと思います。

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