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16歳の教科書2

<金曜は本の紹介>

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 この本は、それぞれの世界で道を極めた以下のトッププロ6名が「勉強と仕事はどこでつながるのか」について誠実に本音で語ったものです。

 ・ジャンルの壁を越え、多くの人々から愛されるジャズシンガー
 ・在学中に起業して、一代で成長産業を築き上げた経営者
 ・まったく新しい学問に挑戦する、気鋭の研究者
 ・世界中のファンを虜にするスーパーカーを開発したトップエンジニア
 ・若くして各賞を総なめにし、いまもっとも注目される映画監督
 ・大人気のカリスマ占星術研究家

 また、16歳のときにどんなことを考えどんな勉強をしていたのか、学校は好きだったのか嫌いだったのか、学校で学んだことは社会に出てどう役立っているのか、この貴重な高校時代に何を学ぶべきなのか、どうすれば夢をかなえることができるのか等についても書かれています。

 特に、ジャズシンガーの綾戸智恵さん、サイゼリヤを起業した正垣泰彦さんの話にはとても感銘を受けました!16歳だけでなく、昔16歳だった方にも参考になると思います。とてもオススメです!!

なお、「16歳の教科書」は国語、数学、英語といった科目を学ぶ理由はどこにあるか等について各教科のスペシャリストの講義内容でした。

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以下は、「16歳の教科書2」のポイント等です。

・人生って大事なドアは自分の手で開けなきゃいけないの。じーっと黙って待ってても、誰も開けてくれない。自分で開けないと「向こう側」には行けないの。

・私が好きなのは音楽。そして音楽は週に2回しかない。あとはずーっと好きじゃない授業を受けなきゃいけない。毎日、毎時間が音楽だったら、どんなに楽しいだろうと思っていた。でもね、これはあとになってからわかったんだけど、そういう経験が大切なの。これはね、お勉強とは違う「心の体育」なの。学校では、頭を鍛えるんじゃなくって、心を鍛えているのよ。

・みんなも、自分だけの趣味があったり、好みがあったりすると思う。自分の気持ちをわかってもらえないとき、ひとりぼっちみたいな寂しさを感じることもあるかもしれない。でもね、人間はみんなひとりなの。まわりにあわせる必要なんてない。「クラスのみんな」なんて人は、どこにもいないのよ。あの人も、この人も、そしてあなたも、みーんなひとり。だったら、無理してまわりに合わせる必要ないじゃん。もしもあなたが「誰も自分のことをわかってくれない。自分はひとりぼっちなんだ」とか「みんなに話を合わせなきゃ」と思っているとしたら、とんだ勘違いよ。それはひとりぼっちってことじゃないの、スペシャル(特別)ってことなの。

・誰かに優しくしてもらったとき、素直に「ありがとう」って言ってる?誰かを傷つけてしまったとき、素直に「ごめんなさい」って言ってる?つまらない大人たちは、これができないのよ。なんだか自分を守ることばっかり考えて、どんどん許容範囲が狭くなっちゃって。だからみんなも、もっと素直に「ありがとう」や「ごめんなさい」を言えるようになろう。まずはそこから始めよう。つまらない大人にならないためにね。

・わたしの場合でいうと、音楽でお金を稼げなくても、音楽のことは大好き。お金にならないから音楽をやめるなんて、考えたこともなかった。お仕事はお仕事として、少しでもたくさんのお給料がもらえる仕事を探しつつ、好きな音楽も続けていった。そしてたまたま40歳になって「好き」と「仕事」が一致した。それだけの話なの。

・以前、歌手志望の女の子から「どうすれば綾戸さんみたいな歌手になれますか?」って聞かれて、わたしはこう答えたの。「とにかく40歳まで待ちなさい。生き続けなさい。わたしが言えるのはそれだけ」わたしの「40歳まで生き続けなさい」には2つの意味があるの。一つは「生きること」。これは生命を維持するというだけでなく、「メシを食う」ということね。どんな職業でもいいから、ちゃんとお仕事をして、ごはんを食べていくこと。家族ができたら、食べさせていくこと。そしてもうひとつは、「ちゃんと好きなことを続けていくこと」。運のいい人、運の悪い人はいるかもしれない。でも、生き続けて、好きなことをちゃんと続けていたら、なにかがある。少なくとも、その可能性はずっとある。わたしが40歳にして遅咲きのデビューをしたようにね。そんな遠回りしたくない?いやいや、遠回りじゃないのよ、これが。

・結局、なにが言いたいかというとね、大切なのは「一生懸命生きること」なのよ。生きていれば、表現するものの中にその人の人生が映し出されるの。

・たとえばあの人、伊能忠敬って知ってる?江戸時代に日本全国を歩き回って、立派な日本地図をつくったオジサン。たぶん歴史の授業でも習うよね。伊能さんはもともと商人だったの。50歳までちゃんと働いて、隠居、いまでいうと定年退職してから、日本地図づくりをスタートさせているのね。しかも私財を投じて。これはわたしの勝手な想像だけど、たぶん伊能忠敬って人も、ずっと星とか自然とか天文学が好きで、仕事帰りに夜空を見上げては「この国はどんな形をしてるんだろうなあ」とか考えてたんだと思うよ。それでいろんな経験を積んで、50歳になってようやく日本地図づくりがスタートできた。きっと20歳や30歳でスタートしても、うまくいかなかったんじゃないかな。そんな気がする、わたしといっしょでね。

・大人を説得して、新しい扉を開けるためには「大きな勇気」と「ほんの少しの常識」が必要です。くやしいけど、熱意だけでは大人は認めてくれない。大人になにかを認めさせるには、ほんの少しの常識が必要なの。ちゃんと考えてるんだな、こいつは真剣なんだな、もう子ども扱いできないな、と思わせる説得材料がね。

・親の気持ちなんて、自分が親になってみないとわからないよ。そして、まだまだわからなくていいの。おじいちゃんやおばあちゃんに聞いてごらん。みんなのお父さんやお母さんだって、若いときには親に心配ばかりかけて育ったんだよ。いたずらもしたし、ちょっとくらいは悪いこともしたし、反発したし、学校もサボったかもしれないし、エッチなこともたくさん考えたし。そうやって、みんな大人になっていくの。子供も親も、いっしょに育っていくの。ほんのちょっと心配をかけるぐらいが、ちょうどいい親孝行。いい意味で親や先生をビックリさせるよう、自分でドアを開けてみようよ!

・大学時代に、新宿の大衆食堂で皿洗いのバイトをしていてね。みんな仲がよくって、社員の人には可愛がられるし、後輩からは慕われるし、すごく楽しかった。でも、いつまでもアルバイト生活を続けているわけにはいかない。学校もあるし、ちゃんと卒業して就職しなくちゃならない。それで、お店の人たちに「辞めさせてください」ってお願いした。すると、社員の人も、パートのおばちゃんたちも、みんなが「辞めるな!」って引き止めてくれたんだ。「もしおまえが辞めるんなら、自分も辞める」ってね。嬉しいことは嬉しいんだけど、そういうわけにもいかない。僕も、必死に大学や就職の事情を説明して、なんとか辞めさせてくださいと頼み込む。すると、「じゃあ、自分でお店を出してみろよ。俺たちも辞めるから、新しいお店でまたいっしょに働こうよ」とまで言ってくれる。さすがにここまで言われたら、引き下がるわけにはいかないよね。なんの野心もなかった僕が、最初のレストラン「サイゼリヤ」をオープンさせたのは、そんな流れからだったんだ。ちょうど大学4年生のときだったかな。

・たかがアルバイトなのに、どうして僕がそこまで信頼されて、引き止められたか?これは簡単で、みんなの「やりたくないこと」を率先してやったから。初めは、いちばん重い荷物を持つとか、社員の人たちのおつかいに行くとか、そんな小さなレベルだよ。けっこう大きなお店で、洗い場もいくつかあったんだけど、あえていちばん忙しい洗い場に行って皿洗いをするとかね。アルバイトが夕方5時から始まるとしたら、もう午後2時や3時にはお店に行っている。そして、社員さんたちのお手伝いをしている。もちろんその分は無給。きっとお金よりも、みんなに喜んでもらうことが楽しかったんだね。そうすると、板前さんたちも僕のことを可愛がってくれるようになって、包丁の使い方から魚のさばき方まで、全部教えてくれる。おもしろい仕事も任せてくれるようになる。ますますアルバイトが楽しくなる。うん、そんな感じだったな。

・当然、リーダー格だった僕には退学処分が下されるだろう、そう覚悟を決めた。実際、先生たちも僕を退学させることで丸く収めようとしてたしね。ところが、ある先生が「あいつだけは、正垣だけは、退学させないでください!」と僕を守ってくれたんだ。「あいつはやればできる生徒だから、もう一度だけチャンスをあげてください」ってね。びっくりしたよ。感激した。てっきり誰からも見捨てられた人間だと思ってたのに、身を挺して守ってくれる人がいたんだから。なんとか退学処分を免れたあと、その先生に聞きました。「先生、俺は勉強嫌いだし、これまで全然勉強してこなかったけど、これから勉強して大学に行けるかな?」「いまからやれば絶対に間に合う。おまえは数学が得意じゃないか。理数系の大学をめざしてみろよ!」ちょうど高校2年生、16歳のときです。この日から僕は、理数系の勉強を始めるようになった。大学に行ってどうするかなんて、いっさい考えなかった。僕が勉強するのは、そして大学に進むのは、僕を信じて守ってくれた先生のため。その先生の喜ぶ顔が見たくて、先生に恩返ししたくて勉強するようになったんだ。

・僕は趣味で山登りをするんだけど、山登りって途中でものすごくつらくなって進めなくなることがある。そんなとき、どうすればいいか知ってる?答えは「誰かの荷物を持ってあげる」こと。自分だって、もう一歩も動けないくらいきついんだよ?頭はボーッとするし、呼吸は苦しいし、足も震えてる。だけど、そこであえて誰か苦しそうにしている人の荷物を持ってあげるんだ。不思議なものでね、こうすると力が湧いてくるんだよ。自分のどこにこんな力が残ってたんだ?というくらい、スイスイ登れるようになる。仕事中だって同じ。たとえば厨房で仕事をしているとき、お腹がペコペコになってくる。このとき僕は、「自分より腹を空かせている従業員がいるはずだ」と考えるんだ。そして彼らに昼食をとらせる。すると、なぜか自分の空腹感が消えていくんだね。人間って不思議な生き物でね、「自分のため」だけじゃ力が出せないんだよ。

・ダンボールを飛び越えてでも行きたくなるレストランとは、どんなレストランなのか。お袋の言葉をきっかけに、僕は必死になって考えた。まず、シェフとしての自分を考えた場合、料理の腕は急激には変化しない。それなりの自信はあったけれど、まだまだダンボールを飛び越えさせるレベルじゃない。でも、お店には起死回生のプランが必要だ。できることといえば、とにかく値段を下げることだけだった。それでメニューを5割引にした。けれど、まだお客さんが来ない。じゃあ、しかたない。儲けなんて出なくていいからと、思いきって7割引にした。スパゲティを150円とか200円で出すようにしたんだ。するとガラッと流れが変わった。もう連日2時間待ちの大行列で、みんなが八百屋さんのダンボールを飛び越えてくれるようになった。

・サイゼリヤでは、1回も宣伝したことがありません。だって、本当においしいものは、食べたらわかるから。商品がそのまま広告になってくれるから。わざわざ宣伝するのは、自信がないからだよ。商品に力がないから宣伝に逃げる。そして売り上げが落ちたら「宣伝が悪かった」と言い訳をして、真の反省が生まれない。「おいしいもの」という原点を忘れてしまうことになる。

・経営者としての僕の優先順位は、なによりも先に従業員の幸せ。そして次がお客さんの幸せ。株主さんの幸せは、その次くらいだね。この順番は絶対に間違えちゃいけない。従業員が不幸だったら、お客さんまで不幸になる。これは当たり前の話だよ。

・国語や数学や英語なんかの勉強は、自分を磨くためにやってるの。部活動だってそう。毎日、陽が暮れるまでグラウンドで汗を流すのは、自分の磨き方を学んでいるんだよ。社会に出たら、たくさんの困難が待っている。親も先生も助けてくれない。そんな困難を乗り越える力を、みんなはいま、授業料を払いながら学んでいるんだ。

<目次>
開講の辞 ナビゲーター 桜木建二
1時限目 綾戸智恵 奇跡のジャズシンガー
 16歳の”ドア”を開けよう! 本当にスペシャルナ存在になるために
心のドアを開けるのは自分/きっかけは映画と大阪万博/学校の勉強は「心の体育」/「ひとり」は「スペシャル」ということ/個性について綾戸家のルール/子どもに隠すものなんてない/つまらない大人に負けず、つまらない大人にならない/「好き」を仕事にするということ/ウエイトレスもジャズシンガーも「心」は同じ/才能よりも大切なこと/いつか「16歳の自分」に感謝するために/心配かけるのは最高の親孝行/綾戸智恵さんへ5つの質問

2時限目 正垣泰彦 「サイゼリヤ」でフード産業に革命
 学校で身につける「教養」ってナンだ!? おかねよりも大切な「仲間」を見つけよう
アルバイトから突然オーナーに/16歳のときに訪れた恩師との出会い/「誰かのため」だから力が出る/失敗やトラブルが自分を成長させてくれる/勉強は社会に出て役に立つか?/理数系の「一の中に十を知る」強み/数字はコミュニケーションツール/「おいしい」と「うまい!」の違い/押しつけがましい「ありがとう」は失礼/豊かな「選択肢の数」で決まる/人はなんのために働くのか?/お金は人を不幸にする/夢を「本気」で語れるか/正垣泰彦さんへ5つの質問

3時限目 西成活裕 「渋滞学」を提唱する研究者
 「数学の力」は大統領にも勝る 凝り固まった「思考の渋滞」を解消しよう
僕を研究に向かわせた「謎の言葉」/「大人も知らない」を知った日/あらゆる「勉強」を「研究」に切り替える/数字とは「小学生が大統領に勝てる武器」/社会に出て数学ほど役立つものはない/コミュニケーション能力としての数学/合言葉は「ダメだとわかって3カ月」/才能より「あきらめない力」で決まる!/渋滞が起こる2つの理由/「急がば回れ」を数学的に証明する/電車は1本待ったほうが空いている?/その「下り坂」には意味がある/西成活裕さんへ5つの質問

4時限目 水野和敏 ミスター日産GT-R
 シゴトも勉強も「恋愛」だ! 誰かのために生きることが、自分らしさにつながる
「落ちこぼれ」だった幸運/夜8時からの「自分の好きな勉強」/なぜ学校の勉強はおもしろくないか?/きみの学校にも「恩師」は必ずいる/「やりかた」よりも大事なこと/感動と「本気」が感性を育てる/アマチュアとプロ、そして超一流のプロ/「モノ」の時代から「価値」の時代へ/僕の考える21世紀のクルマ/「理系離れ」「エンジニア離れ」の正体/「自分らしさ」はどこにある?/恋愛を通じて自分を発見する/与える喜びを知ろう/水野和敏さんへ5つの質問

5時限目 李相日 新進気鋭の映画監督
 平凡な自分をどう受け止めるか 映画も人生も「ひとり」では完成しない
このままだと一生「このまま」だ/反対を押し切って映画学校へ入学/目も当てられない駄作の連続/オリジナルから「模倣」へ/等身大の朝鮮学校を描く/自分の世界から飛び出すために/監督は「見られる/仕事/独裁者タイプの監督にはなりたくない/平凡だからできること/他者からの評価をどう受け止めるか/「そこ」にいたままで、誰が手を差し伸べるのか/李相日さんへ5つの質問

6時限目 鏡リュウジ カリスマ占星術研究家
 「クールな科学」と「ウェットな占い」って? 自分を知り、他者を知るための占い講座
占い師なんてインチキだ?/「クールな科学」と「ウェットな占い」/科学と占いは「まぜるな危険!」の劇薬/占い師・鏡リュウジができるまで/「僕ってヘン?」ではなく「みんなヘン!」/心のモヤモヤをキープしよう/「2人の自分」にどう折り合いをつけるか/運命は本当にあるのか?/アフリカの子どもたちは「運」が悪かった?/占いの歴史と楽しみ方/占いを通じて「他者」を理解する/自分と他者の違いを受け入れよう/鏡リュウジさんへ5つの質問

面白かった本まとめ(2009年上半期)

<今日の独り言>
ママが5歳の息子に「映画を観にいかない?」と訊くとめずらしく「絶対に行かない!」と主張します・・・。仕方がないので、「じゃあパパと観にいこうかな!」と言うと、顔色が変わり、「ぼくぁ どうすればいいんだ!!」と叫んで涙を流し始めました・・・^_^;) 「ぼくぁ・・・」ってまったく・・・。一人で待つのは寂しいようです^_^;)  かわいいやつです^_^;)

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