<金曜は本の紹介>
「子どもにクソババァと言われたら(田村節子×高野優)」の購入はコチラ
「子どもにクソババァと言われたら」という本は、子どもの思春期を理解し、この時期をうまく乗り越え、うまく親離れできるコツをわかりやすく説明した本です。
XとYのそれぞれ小学校3・4年生頃~、小学校5・6年生頃~、中学校3年生頃~の3つに分けて、マンガも取り入れて分かりやすく解説してあります。
特に子どもに対してほめることや認めること、耳を傾けること、まかせることが大切で、そして子どもが反発・だんまり・することも成長の証と喜ぶことが大切ということがよく分かります。
小中学生の子育てに悩んでいる方にはとてもオススメですね!
マンガも取り入れて要点が絞られているので、短時間で読めますし、分かりやすいです!
とてもオススメです!
以下はこの本のポイントなどです。
・「ほめる・認める」という行為は、親が思う以上に子どもの人格形成に影響を与えていきます。なぜなら、子どもは親に認められたりほめられたりすることで、「自分の能力が認められた」「自分はこれでいいんだ」と、自分の存在を肯定できるようになるからです。つまり、価値あるものとして自分を尊べる「自尊心(自尊感情)」が育まれていきます。この自尊心は心理的に安定するための礎となりますから大変重要です。
・小さいころは、親の言うままに素直に従っていた子どもも、だんだん、親が手を出すことをうっとうしく思うようになってきます。子どもが急に離れていってしまい、どう話しかけたらよいかさえわからなくなってしまうこともあります。そうなると親はとても不安になります。でもこれは、順調に子どもが成長してきている証拠です。つまり、自己決定力が大きく育ってきたサインです。自己決定力とは自分でものごとを決めようとすることです。
・異性を意識し出すこの頃は、異性の親にその反発は激しく出てきがちです。男の子はお母さんに触られると、「何すんだよ!」と手を払いのけます。女の子は「お父さんの座ったイスには座りたくない!」などと極端に父親を避けたりします。どちらもどこの家庭でも見られるありふれた風景です。これらは一種の通過儀礼とあっさり受け流しましょう。
・親と行動しなくなるのはこの時期の特徴です。これまでは常に親と一緒に行動していた子どもでしたが、成長とともに親と一緒にいることが子どもっぽいことと感じるようになります。まして友達に見られたらたいへん。人からどう自分が見られているかに人一倍過敏になる時期でもあります。思春期が過ぎれば、また一緒に家族で出かけられるようになりますから、無理強いはしない方がいいでしょう。
・「だんまり」は「いよいよ思春期の入口に入りかかりましたよ」というサインです。それまでは子どもはたいていのことは包み隠さず話をするので、親は手に取るように子どもの行動や考えがわかり安心できます。では、なぜ話さなくなるのでしょうか?思春期になり自我が成長してくると、自分でいろいろと考えるようになります。つまり、「なんのために勉強するのか?」「なんのために生きるのか?」「自分は何をしたいのか?」「自分は何が好きなのか?」などと自己を洞察するようになります。自分の考えを話すと親にいちいち否定されたり干渉されたりするおそれがあります。まともに親と言葉でわたりあったら絶対にかなわない・・・だから、だんまりを決め込む。親からはまだまだ子どもに見えますが、自己洞察や哲学的な悩みを通じて、自分がどのような一生を送るのかというおおよそのストーリーを作り上げていく大切な時期なのです。ついに来た親離れの序章だと思って、細かなことには口出しせずに、しばらくそっとしてあげてみませんか。
・子どもの反発は大人への第一歩
・親の言うことが正しくても、親の言う通りにはやりたくないのがこの時期のやっかいな子どもの心理です。そこで、あれこれ指示してくる親を子どもが確実に引き離せる方法・・・、それは強い言葉で親をつっぱねること。それが「うっせぇんだよ!」の心理学的な意味合いです。一見ひどい言葉である「うぇせぇんだよ!」は、思春期の入口に立った子どもが編み出した、親を遠ざけ無用な戦いをしないための優しい選択なのかもしれませんね。
・子どもは、「家庭の中での親の地位」と「社会の中での親の地位」を相対的に実感できるようになってきます。家庭では偉そうにしているお父さんやお母さんが、社会の構図の中では絶対的な権力をもっているわけではないことを実感するようになります。そして、これまでの親がもっている絶対的な権力が幻想であったことに気づきます。いわゆる価値下げ(ディスカウント)が起きます。これでも親は形無しでは・・・と落胆することはありません。思わぬ副産物があります。親もただの人であると実感することで、親は乗り越えられる対象となれるのです。そして、子どもは自立しやすくなります。親が尊敬する対象でなくなることはありませんから安心してください。
・「クソババァ!」は「私を信じてください」と翻訳しましょう。危なっかしくて、ついつい口も手も出したくなるけれど、子どもを信じて任せてみましょう。子どもの気持ちも聞かずに一方的に押しつけると大きな反発だけが返ってきます。できる限り自分でやらせて、その結果の責任は自分でとってもらいましょう。
・この時期の友達は、小学校の頃のような群れをなして遊ぶような、表面的なつきあいではありません。思春期になると、友達とより内面的な関係を築くようになります。いわゆる親友を作るようになってきます。それでは友達と確実にしっかりとつながる方法はなんでしょうか。そうです。親友との間で秘密を共有するのが一番です。気になるでしょうけれど、秘密は心理的自立への第一歩!と腹をくくりましょう。秘密をしっかり守れるというのも自我が成長してきた証なのですから・・・。
・勉強の計画は子どもに任せ、その結果が良くても悪くても責任をもつように子どもに話しましょう。結果が良くても悪くてもその結果は子どものもの。子どもの人生なのですから、親には子どもに任せる覚悟が必要ですね。自分に合った勉強の仕方を見つけられるのは、子ども自身!
・職業をなかなか選択できなくてもあわてることはありません。ゆっくり時間をかけて子どもの夢を育んでいきましょう。「子どもの得意なこと・好きなこと・楽しめること」などがキーワードになります。また、親がどのように進路を選択してきたかを話してもいいでしょう。親自身が今の自分の人生を楽しんでいる姿を子どもに見せることも効果がありそうです。子どもは「親の言う通りになる」のではなく「親のようになる」のですから・・・。
・子どもが言い出したことを、親が無視する態度をとり続けていると、「自分自身を否定されている」と勘違いしてしまいます。その結果、情緒的に不安定になってしまうことにもなりかねません。そうかと言って子育ての時期は親も仕事や家事が忙しい時期、休日は体を休めたいですよね。そこで、子どもが言い出したことをいったん受け止めてみることをおすすめします。例えば、遊びに応じられない場合には、「父さんと遊びたいんだよね。お父さんはちょっと疲れているから、一緒に横になってテレビでも見ようよ」と腕枕をしてあげるとか・・・。
・子どもは自分が行ったことがうまくいったり、ほめられたりすると、自分から進んで行おうと思うようになり自発性が育ってきます。しかし、子どもが自分から行ったことの結果がうまくいった時に、親が陥りがちな落とし穴があります。それは、つい次の目標を口走ってしまうことです。例えば、子どもが珍しく一生懸命勉強してテストを平均点の70点がとれたとします。あなたはどのように子どもに声をかけるでしょうか?「よくがんばったね。毎日努力していたものね」と言えた方はOKです。結果もプロセスもほめられれば子どもはいっそう勉強する気もちになります。しかし、多くの親は、つい、こう言ってしまいます。「惜しかったねぇ、うっかりミスがなかったら100点だったね。次は100点目指そうね」と、次の目標を言われたとたんに、子どものこれまでのがんばりは失敗になってしまいます。子どもを励ますつもりが、子どもの得たよい結果やプロセスをほめることを飛ばしてしまうと、子どもは自分の行いによるよい結果に責任がもてなくなります。自我の成長で大事な部分である、自分の行いの良いことも悪いことも自己責任をとるという力が育ちにくくなってしまいます。私たちはつい、次の目標を口走りがちですが、その前にしっかりプロセスをほめてあげましょう。それが子どものやる気を引き出すコツとなります。結果とプロセスをともにほめましょう!
・子どもが自分のことは自分で決定し、自分で行動できるように促すことが子育ての大事なポイントとなります。子どもの成長には口出し、手出し無用です。
・親子で意見が違う時は、まず、子どものやりたい気もちに耳を傾けて、いったん受け止めてから親の気持ちを伝えることがコツです。例えば、子どもが友達だけで山登りに行きたいと言ったとします。「絶対ダメ!」という前に「どんな山なの?楽しそうな計画ね。行きたい気もちはわかるけれど、子どもだけでは危険な山だと思うの。だから母さんは許可できないわ」などと、親の気持ちを話すようにすると子どもは受け入れやすくなります。
・まずは、子どものことをよく知ることから始めてみませんか?「君の好きなことは?」「一番やりたいことは?」と、子どもに聞いてみませんか?子どもは自分の世界を親にわかってもらえることで、自分の気持ちを尊重してもらえると安心感を得ます。すると子どもは、自ら目標を見つけて少しずつそれに向かって努力していけるようになります。最初は危うく見えるかもしれませんが、「子どもの人生は子どものもの」と親が腹をくくる必要がありそうですね。
・「嫌だったら嫌って言っていいんだよ」と、子どもの否定的な気持ちも親がきちんと受け止めるという保障をしてあげましょう。そして、「嫌だ」という子どもの本当の気持ちを大切にしてあげましょう。
・怒られるようなことを子どもがしたときは「親の無条件の愛情ができないサイン」。このような時は、子どもの今できるところをシャワーのようにほめると効果絶大!です。「あなたがいるだけで嬉しい!」と伝えましょう。
・子どもには自分で考えて決定する機会をたくさんもたせてあげましょう。
<目次>
はじめに 田村節子
思春期の子育て羅針盤 XとYってなあに?
X1 目安 小学校3・4年生頃~ 従順だった子が反発しだす
1 ちょっとほめすぎかしら?
2 ちょっとぐらい聞いてほしいんだけれど
3 えっ!嫌われたのかしら・・・?
×2 目安 小学校5・6年生頃~ 親とぶつかりだす
1 まだ子どもでしょ!
2 親だってむかつく!
3 ある日突然怪獣に変身?
4 親を見る目がなんか変わった!
5 ショック!初めて浴びた「クソババァ!」
6 何を話しているのか心配!
×3 目安 中学校3年生頃~ 親とぶつかることが少なくなる
1 受験勉強まかせて大丈夫なの!?
2 デートなんて、まだ早いでしょ!
3 夢を託していたのに・・・
SHORT STORY 私の子育て
高野優・わが家の3姉妹
田村節子・わが家の3兄弟
Y1 目安 小学校3・4年生頃~ 少しずつ反発してみる
1 一緒にやりたい気もち、わかってよ!
2 お母さん、本当に私のこと好き?
3 自分なりに勉強頑張ったのに!
Y2 目安 小学校5・6年生頃~ 自分に自信が持てなくなる
1 干渉しないで!
2 親のストレスぶつけないで!
3 どうしてあれもこれもダメなの!
4 大きな期待は、大きな迷惑!
5 コロコロ言うこと変えないで!?
6 「よい子」でいるのもつらいんです!
Y3 目安 中学校3年生頃~ 親に受け止めてもらえずあきらめる
1 今のままの私じゃダメなの?
2 私は何がしたいのだろう・・・
3 親の夢を押しつけないで!
Yだったらどうしたらいいの? 子育ては、いつだって軌道修正できる!
対談 田村節子×高野優
おわりに 高野優
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親なんて自我ばっかだから大嫌いだ
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