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「社長は少しバカがいい。(鈴木喬)」という本はとてもオススメ!

<金曜は本の紹介>

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「社長は少しバカがいい。」という本は、現エステー会長が著者で、日本生命保険では法人営業本部を初めて立ち上げ年間1兆円以上の企業保険契約を受注するなど活躍し、エステー社長就任後には、リストラ及び選択と集中で会社を立ち直らせた内容や、社長の心構え等を明るく説明したものです。 

 特に以下については共感しましたね。

・価格競争は続けられない。
・挑発は「する」ものであって、「乗る」ものではない
・偉大な事業を起こして自らをたぐいまれな模範として示すこと以上に、君主の名声を高めるものはない
・会社が潰れることを避けることを第一番に考える
・「世にないこと」をやれば、世界もひっくり返る
・営業は相手に気持ちよく話してもらうのが基本
・営業は度胸と愛嬌が大切
・社長は財務諸表が読めなきゃダメだが「勘」をつかめば簡単
・勝った瞬間に、危機は忍び寄ってくる
・愛嬌があれば、人間関係が生まれる
・社長業は人物鑑定業
・数知れず騙されてきたから、勘が磨かれ、武器になった
・働き一両、考え五両、見切り千両、無欲万両
・8時間は寝る。それが社長業
・イケシャーシャーが大事。引きずらないことが大切
・変わらなければ生き残れない
・歴史を振り返ればずっと危機が普通

 また、本書は著書が世の中の実相や人間の実相を己の目で見つめる徹底的なリアリストという視点で書いているので、とても納得できる内容です。
 しかも、明るく書かれているのが素晴らしいですね。

それから、エステーでは、エアカウンターという放射線測定装置を販売しているとは驚きましたね。
今度買ってみたいと思います。

 「社長は少しバカがいい。」という本は、社長の心構えだけでなく、人生をよりよくするヒントが分かりやすくたくさん書かれていて、とてもオススメです!

以下はこの本のポイント等です。

・ウチも売上が減って、一時期は大打撃を受けたけど、結局、シェアも変わらず、価格もほとんどそのままだった。やっぱり、無謀なんだ。よっぽど自分のとこのコストが安くならに限り、価格競争は続けられない。時間がたてばたつほど、苦しくなる。おかげさまで、今でもウチの防虫剤が圧倒的にシェアトップだ。やはり、挑発は「する」ものであって、「乗る」ものではない。それを教えてくれた歴史に感謝している。僕は、あんまり経営書は読まない。役に立つのは歴史だ。特に、戦争の歴史にはヒントがたくさんつまってる。なぜなら、経営の一番凝縮した局面というのは、戦争そのものだからだ。社長を目指すのなら、歴史を学ぶのがいいと思う。

・「偉大な事業を起こしてみずからを類稀な模範として示すこと以上に、君主の名声を高めるものはない」。これは、マキャベリの「君主論」の一節だ。まさに、その通りだと思う。単に社長という職位に任命されたからといって、「社長」になれるわけではない。周囲を圧倒するような「結果」を出して、はじめて「社長」になれるのだ。経営には、常に博打の要素がある。どんなに理屈で考えても決断できない選択を迫られることがある。ここで尻尾を巻いて逃げてるようでは「結果」は出せない。必要なのは「縛才」だ。成功者というのはだいたい博打ウチだということだ。要所要所で博打に勝った者が、成功者となる。難しい顔をして考えていたって博打には勝てない。いくら本を読んで勉強しても博打には勝てない。むしろ、勉強は身体に悪い。社長に必要なのは、「運」と「勘」と「度胸」なのだ。

・会社にとって最悪の事態とは、会社が潰れることだ。それを、避けることを第一番に考える。ちょっとやそっとの失敗では揺るがないだけの財務基盤を築き上げるのだ。万全の備えをしているからこそ、大胆な博打が打てるというものだ。そのためには、まず借金をしない。これから先どうなるかはわからないが、これまで僕は無借金経営を続けてきた。僕らの業界のめーかーは、日銭が入ってくるからなかなか潰れないものだ。金が回っている限り、会社が潰れることはない。ただし、銀行が「もう貸さない」と言ったら、その瞬間にグシャッとなる。だから、絶対安全圏にいたいのならば、借金をしないことだ。それができれば、怖いものは何もない。次に、在庫を最小に抑える。在庫というのは、だいたいインチキだ。不良在庫は資産に計上されるが、その実態は「赤字」の固定化。BSもPLも見栄えはよくなるが、何かのきっかけで実現損を出した途端に経営実態が白日のもとに晒される。銀行は一斉に引き上げる。それでお陀仏になった会社はヤマほどある。だから資産はできるだけ圧縮する。これが基本だ。もっとも重要なのはキャッシュだ。赤字で会社は潰れない。キャッシュが尽きたときに潰れるのだ。そして、キャッシュを持っていれば、いちばん強い。「キャッシュ・イズ・キング」である。その指標となる自己資本比率は約65%。おかげさまで、エステーの財務内容は極めて健全である。

・ウォークマンにとって替わったiPodを見ればわかる。従来の常識をひっくり返せば、市場もひっくり返る。それと同じことが脱臭剤というニッチ市場でも起こった。1年半後に「脱臭炭」はシェア50%を突破。現在では、70%までになった。グローバルにも展開。ウォルマート約3800店舗にも置いてある。円高など関係ない。「世にないこと」をやれば、世界もひっくり返るのだ。ただ、僕は今の状況をあまり歓迎していない。ひとり勝ちは危険だ。慢心が生まれる。そして、価値創造を怠るようになる。いつ何時、ひっくり返されるかわからない。勝った瞬間に、危機は忍び寄ってくるのだ。

・営業で重要なのは、準備だ。これで、ほとんど勝負は決まる。日本生命時代には、お客様を訪問する前に、徹底的にその会社のことを研究した。有価証券報告書、新聞・雑誌の記事などを10年分みっちり読み込んで、相手の困っていることを調査するのだ。その会社の社員よりも、その会社のことに詳しくなるくらいじゃないと通用しない。会ってくれる相手のことも、学歴、職歴、家族、趣味などをとことん調べつくす。そして、準備万端整えてから面会に向かう。営業はしゃべっちゃダメだ。数多くの営業マンに会ってきたが、立て板に水のように話す営業マンで成功している人は見たことがない。なまじ勉強してるヤツがいちばんダメ。「教えてやろう」なんてしゃべり出すからね。勉強は身体に悪いんだ。相手に気持ちよく話してもらうー。これが営業の基本だ。そのために大切なのが「質問力」だ。ここで、準備が生きる。人間誰しも、誰かに自分の話を聞いてもらいたいと願っている。いい質問とは、「相手の話したいこと」を引き出す質問だ。準備をしていれば、そんなのはワケない。相手が少しずつ心を開いて話してくれるようになったら、ニコニコしながら相づちを打つ。そして、最初の勝負は一言で決まる。相手が言ってほしいことを言うのだ。

・人間は、度胸と愛嬌だ。物怖じせずに、強いヤツにぶつかっていく。そこに愛嬌があれば、心がホットラインで繋がる。こうして、人間関係をつくっていく。これが営業だ。大事なのは笑顔だよ。無理に笑っても気持ち悪いだけ。そんなことじゃなく、相手を喜ばせることを考えればいい。相手が喜んでくれたら、こっちも嬉しい。自然と笑顔になる。愛嬌が生まれるんだ。そのためには、相手に関心をもつことだ。相手に関心をもてば、自然と道は拓けていく。はじめは恐る恐るやってても、そのうち人間が好きで好きでたまらなくなる。そこまでいけば、営業は天職になる。

・「運」も実力のうち、なんて言うが、僕は違うと思う。「運」こそ実力なのだ。どんなに勉強ができても、「運」の悪いヤツは結果が出ない。だいたい、「運」のないヤツっていうのは、口をとがらせて理屈ばっかり言ってるね。違うんだ。ニコニコ笑うんだよ。愛嬌があれば、人間関係が生まれる。そして、「運」とは人間関係の綾のなかに隠されているんじゃないかと思う。

・社長は財務諸表が読めなきゃダメだといわれるが、「勘」をつかめば簡単なことだ。僕の場合は、月次決算を24ヶ月分ほどザーッと並べて、次系列で追っていく。メーカーであれば、「売上」と「在庫」に注目する。売上が上がって、在庫も増えてるのはまぁいい。しかし、売上が下がっているのに、在庫が増えていれば要注意だ。不良在庫が積み上がってる可能性が高い。しかも、それで利益が出ていたら、粉飾を疑うべきだ。期末に月次の売上が異常に増えてるのもあやしい。期末に卸に押し込んでるのかもしれないし、帳簿を操作しているのかもしれない。チョロマカシの方法がわかっていれば、数字を見ているだけでも「勘」が働く。「危険なサイン」を見つけたら実態調査をする。ほとんど間違えることはないね。

・社長業とは、「人物鑑定業」である。「人間」がわからなければ、「数字」に騙される。ビジネスとは、最後の最後は「人間」なのだ。これは、100%「勘」の世界だ。僕は、これまで数知れず騙されてきた。授業料は高かったが、おかげで「勘」が磨かれた。そして、これが、僕の「武器」となっているのだ。

・働き一両、考え五両、見切り千両。かの上杉鷹山の言葉だそうだ。さすが、破綻寸前の米沢藩を再建した名君だけある。株式投資の教訓として使われることの多い言葉だが、これはビジネスの鉄則でもある。ダメな事業はできるだけ早く撤退する-。その「見切り」ができるかどうかで、社長の器がわかる。「見切り」が遅いと、撤退の代償は大きくなる。ヘタをすると命取りになることもある。僕は、エクセル社の社長になったときに、このことを痛いほど思い知らされた。

・僕は、どんなときでも8時間は寝る。会社に遅刻しようと、地震が起きようと8時間は寝る。それが社長業の基本だと心得ている。

・人生、イケシャーシャーが大事だ。生きていれば、失敗もすれば、間違ったこともする。批判を受けることもある。間違ったことをすれば頭を下げる。失敗すれば原因を明らかにする。だけど、いちいち引きずらない。自分をいたずらに責めない。イケシャーシャーと笑う。心の状態がよければ、判断を大きく間違えることはない。苦境に立たされても活路を見出すことができる。これが”非”真面目の真骨頂だろう。

・変わらなければ生き残れないー。これは、僕の経営哲学だ。強い者が生き残るのではない。変わることができる者が生き残るのだ。変わり続けることこそ強さなのだ。変わるためには、自己否定をしなければならない。それまでの成功を捨て去る勇気も必要だ。それこそ、イノベーターたる所以だ。

・この世に、あまりびっくりするようなことはないー。長く生きてきて、そう思う。ところが、やたらと人を驚かせようとする人が多いね。「危機だ、危機だ」「日本崩壊だ」などと煽り立てる。そして、「昔はよかった」などと寝言を言う。賢そうな学者がそんなこと言うもんだから、みんな真に受けて暗い顔をしている。だから、勉強は身体に悪いんだ。バカ言ってるんじゃない。歴史を振り返れば、ずっと危機だ。それが普通なんだ。江戸時代なんてずっと寒くて、寛永、享保、天明、天保の大飢饉をはじめ凶作や飢饉の連続だった。地震や噴火も多かった。明治時代に入っても、日清日露、第一次世界大戦などの軍需景気はあったものの、それ以外はほとんどが不景気だ。第一次世界大戦が終わってからあ、戦後恐慌、関東大震災による震災恐慌、アメリカ発の金融恐慌と危機の連続。そのまま第二次世界大戦に突入して、日本は焼け野原になった。僕の爺さまや親父は、この時代の波をもろにかぶって生きてきた。戦後日本は貧しかったけれど、みんな一生懸命でいい時代だったという人がいる。そんなの嘘っぱちだ。戦後はそんなに綺麗じゃなかった。もっともっと悲惨だった。ちょっと外に出れば、傷痍軍人はいるし、物貰いはいるし、浮浪児はいる。10歳そこそこの僕は、その有様を目に焼き付けて育った。

<目次>

はじめに 成功した人たちは、なぜ成功できたのか
第1章 世の中と、どう向き合うか
 そもそも世の中は理不尽で不平等である
 人に聞くな
 世の中に「絶対」はない
 人間は、愚かで弱い生き物だ
 「すべての人に正しい」選択などない
 あえて逆を行く人が、未来の王道を行く
 メディアが言うほど世間は悪くない
 「国」と「国家」は違う
 自分はまだ成功していない
 今はいい時代だ
 充実させるべきは今日
第2章 毎日をどう過ごすか
 勝負は日常が決める
 人は挨拶でわかる
 誰にも見られていない時間こそ人生
 普段、気の利かない人間は、本番でも気が利かない
 受かると思って行かない面接は落ちる
 毎日必ず「ひとりの時間」をつくる
 「何も持っていないこと」が武器になる
 自分の弱さを人に伝えよ
 ”五感”で選べ
 Cool Head,Warm Heart
第3章 仕事を、どう捉えるか
 誰かの役に立つことを、仕事と言う
 誰かのために仕事をすれば、結果が変わる
 ”夢”と”志”は違う
 「好きなこと」を探すな
 それを好きになりなさい
 「70点主義」で行く
 危機はラッキー
 第一志望の会社に入るな
 アイディアは「会話」から生まれる
 できるかできないか、ではなく、やるかやらないか
 自分の上司は自分
 人と戦うな、自分と戦え
 ”成果”ではなく”納得”を追う
 頭が真っ白になっても、身体が動いた
 向き不向きなんて、ない
 「私は頑張った」と言わない
 成功のカギは、「やらされ仕事」にある
 ”スキル”より”マインド”
 すぐには役に立たないことを大切にする
第4章 幸運をどうつかむか
 実力1割、運9割
 世界は自分の意識が作っている
 下積みは楽しい
 日本人は、「人のため」で力が出る
 「どうせ社交辞令だろう」と思わない
 チャンスはすでに始まっている
 「ビッグチャンス」より「小さなチャンス」を探せ
 目標やゴールを公言する
 ロジックだけで判断しない
 「キャリアプラン」はいらない
 偶然には意味がある
 自分の運を信じる
第5章 不安なとき、苦しいときにどうするか
 人は泣きながら生まれてくる
 失敗を増やせ
 仕事を食わずぎらいしない
 ”苦しい”がないと”楽しい”はない
 人生は喜怒哀楽の総和で決まる
 人生のリターンは、取ったリスクに比例する
 不安はなくならない
 弱ったら文字にする
 あなたの苦労は、みんな知っている
 悲観的に準備し、楽観的に対処する
 「本当の苦しみ」に思いを馳せる
第6章 人と、どう付き合うか
 他人は変えられない
 人が自分と同じであるはずがない
 ひとりではできない
 謙虚であることは、成功モデルである
 ”役割”を意識する
 肩書きを聞いてもすぐ忘れろ
 叱られたら感謝せよ
 話す前にまずは聞け
 静かな人でも、話したいことがある
 友達は「顔つき」で選べ
 気づかいは人のためならず
 「想像力」を働かせる
 してほしくないことを、人にしない
 匿名発言には近づかない
第7章 人生をどう見つめるか
 「思い通りにならない」を楽しむ
 うまくいったときこそ、変化を求める
 予習しすぎない
 ちょっとずつ、ちょっとずつ
 家族との時間を犠牲にしない
 「文系」と「理系」を分けない
 ヒーローインタビューを受けられるか
 若いときに憧れたゴールは間違っている
 正しいことをする
 「誠実」は最大の武器
 今、生きていることに感謝する
第8章 幸福をどう定義するか
 「いい暮らし」が幸せではない
 「いい加減な日本語」に注意する
 目指すべきは、地位ではなく、幸せ
 お金は後からついてくる
 ないものを数えず、あるものを数える
 あえてネガティブを選べ
 幸せになれない人がいる
 幸せは「プロセス」にある
 どうなりたいか、より、どうありたいか
 人は生きているのではなく、生かされている
 人生はビスケットの缶
おわりに 人生には答えはない。いろんな人生があっていい

面白かった本まとめ(2013年下半期)

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